WGG合宿in高松(2005/04/29〜2004/05/01)

今や恒例行事の感がある、昨年に引き続き参加したWGG合宿についてのレポートです。

【一日目】

Pacal
高松合宿の移動手段は、私はいつも船を利用しています。

コトデンを併せても往復で3,000かからない激安ルートは、その移動時間の遅さを補って余りあるものがあります。

その遅い移動時間も、連れがいればゲームができるし、一人でいたとしても翻訳するなり、本を読むなりゲームするなりして、有効に活用する事が出来ます。

今回はMIZさんも同乗していたため、2人用ゲームのPacalを行いました。

このゲームは私も持っているPyramiden der Jaguarの元ゲームです。

Adam&Evaのように、相手に2枚カードを提示して選択させ、交互にカードを出し合います。

選択したカードを4段ピラミッドに昇順になるように並べていきます。並べる事が出来なければ、重ねて置きます。

どちらかが全てのピラミッドを完成させるか、3枚目のカードを置かせたプレイヤーが勝ちになります。

当然、プレイヤーは相手が嫌がるようなカードをプレイするのですが、自分にも降りかかってくる恐れがあります。将棋で言えば、敵の急所は味方の急所。

3本勝負ですが、2勝2敗2分とフルセットの激闘。最終戦にまでもつれ込みましたが、惜しくも負けてしまいました。

軽く1戦のつもりが、船到着1時間前までかかってしまいました。でも、それだけの価値があるゲームですね。名作だと思います。


San Juan
パソコン版をプレイして以来、すっかりはまっているサンファンですが、嫁が未プレイという事もあり、MIZさんも含めて3人プレイです。

コンピュータ版に慣れているせいで、人間がどのようなプレイをするかわからず、暗中模索のところもありますが、とりあえず、ギルドホールかシティーホールを中心に進める事に。

配牌に砂糖が3枚とショボかったので、仕方なく砂糖を打ち、次回石切場で、紫の軽減を図りますが、早々にギルドホールをツモったため方針転換。安いインディゴや砂糖でお茶濁ししながら、図書館で金鉱掘りを行い、手札を増やしながらひたすら安い工場を立てて逃げ切り。

MIZさんは高価な工場や図書館にマーケットと質を高めますが、ちょっと固執しすぎた模様。足が遅くなりすぎました。

確かにギルドホールがあると戦略がわかりやすくて良いですね。



Oriente
最近人気な操り人形系のパーティゲームです。

どうも私はみんなと嗜好が違うせいか、多くの人が好きなゲームが苦手だったりします。例を挙げると
・ファンタジー系のゲーム
・ルネサンス系ゲーム
・ディプロマシー系ゲーム

は好んではプレイしない傾向にあります。この操り人形系も、どちらかというと苦手系ジャンルのゲームになります。

この手のゲームはメンツによってゲームの面白さに、かなり幅があります。今回はWGG合宿では、そういう心配がないため、安心して参加できます。

このゲームでは、忍者や農夫、大名、あきんど、などのキャラクターを各プレイヤーが演じます。山札から芸者ガールが出ればゲーム終了です。外国人の日本観がわかるような構成ですね(笑)。

自分のキャラクターを伏せつつ、各キャラクターの特殊能力を使って、他人を攻撃したり山札からカードを獲得して得点を稼ぎます。

攻撃一辺倒でなく、農民一揆や魔法使いによる職業選択の自由等、ユーモアなイベントもあり、ゲームを盛り上げます。

できる事なら、仲間内でプレイしてみたいゲームです。



Dallas
Cartelのリメイク版です。この後のリメイク版である、Pricelessは駄作という事が一般的になっているようですが、このDallasはCartelと企業名が違うだけで内容は同じとの事。

Cartelは所有しているものの、なかなかプレイ機会に恵まれずにいました。

Danzigさん、Sさん、Tさん、私の4人プレイ。

隣接する企業を効率よく買収していき、コングロマリットを目指すゲームです。

初期費用がかつかつで、借金しなければ拡張していけないという、蒸気の時代のようなジレンマを経験させてくれます。

購入できる企業は10個しかないため、あまり安い企業ばかり買っていても成長できません。

隣接する企業を購入するとボーナスが入り、4社をボックスで集めると飛躍的に収益が上がります。収益に応じて株価が上昇するのですが、これにより資金調達が楽になります。

企業は、手札から購入する場合と、入札で購入する場合があるのですが、私とDanzigさんで競合するエリアの入札に負けたのが大きく、成長機会を逸した私が不利に陥りました。あの場面はかなり無理してでも落とすべきでした。

このゲームでは一度、差がついてしまうと、挽回が難しくなります。ですのでかなり考えてプレイしないと一気に敗勢に陥る可能性があります。

また、手札にあるかどうかも重要で、かなり運の要素にも左右されるかも知れません。

とはいえ、実際のビジネス同様、資金調達の難しさや株式発行のジレンマを通じて、企業買収を体験できる名作です。

日本にあまり存在するゲームではないので、プレイ時間も短いですし、ビジネスゲームの傑作として私も機会が有ればいろんなゲーム会に持ち込んでみたいと思います。



Coloretto Amazonas
まったりモードになっていたため、軽く何かやりましょうと、柊さん、Danzigさん、私で3人プレイ。

前回プレイ時は、もう少し面白かった気がしたのですが、淡々とゲームが進み、盛り上がる事も全くないままゲーム終了。

う〜ん。どこに問題があったのでしょう。ルール的にも間違いはないし、私のゲーム進行に問題があったのかなあ。

もっとトス上げとかを協調路線で行い、完成させないように場の雰囲気を盛り上げていかないと、ちょっと辛い気がします。

このままでは二度とプレイされる事はなさそうですね・・・・。

【二日目】
Age of Steam
本日の朝一ゲーム。朝ビンゴでMIZさんと私が引き当てました。babuさん、MIZさん、私です。

これは最近のMIZさん一押しで、この合宿終了後も尼亭でプレイが確定しているゲームです。

基本的には1830の簡易版のようなゲームでして、このゲームが尼亭で受け入れられている事自体非常に驚きを感じます。

今回は3人プレイになったため、アイルランド拡張マップで行いました。

このゲームでは序盤から資金繰りが苦しいため、将来の高収益路線への発展を見据えつつ、当座の資金確保という厳しい条件をクリアしていかなければなりません。今回は基本セットと異なり、新都市が登場しないルールになっています。

1830ライクなゲームとはいえ、初プレイなので、戦略がわかりません。とりあえず、需要と供給がある中央の沿岸地域とインスタント1円もらえるところを確保しました。

結論から行くとこれが大悪手。しかし、この時点では気が付きません。順調に荷物を運び、ポイントを重ねていきます。

しかし、途中から破綻に気づきます。荷物は減る一方だし、こじんまりした路線を造ってしまったため、長距離輸送ができず、babu、MIZ両氏に一気に捲られてしまいました。独自環状線ネットワークを作らなければ勝てない事を痛感しました。

今回は惨敗でしたが、次回プレイ時は戦略を変えてやってみたいと思います。

Garten Zwerge
小人による繁殖がテーマのゲーム。

各プレイヤーは、繁殖相手を募り、交配して子供を産みます。

小人にはランクがあり、交配とは、そのランクのカードを引く事です。基本的には同ランクの子どもが産まれるのですが、たまに前後2ランク程度分の突然変異があります。

別ランクの小人同士の交配では、上位ランクのカードが引けます。

このように交配を繰り返しながら、gnome(地の精:伝説上の小人)を産んだ人が勝ちになります。

重いゲームをプレイした後だったため、軽いカードゲームをやりましょうとHAL99さんが出されたゲームだったのですが、これが劇重!。

とにかく毎ターン入札があるため、これが時間がかかる要因になっています。とはいえ、途中で手が上がる程、ひどいゲームという訳でなく、面白いゲームなので、ずるずると3時間経過。

最後、Sさんが見事gnomeを一発ツモした時は、驚きと開放感が入り交じった不思議な気持ちでした。まさか蒸気の時代級のゲームとは思いませんでした。

肝のテーマは大変良いと思うので、入札やビューティコンテストなど、このあたりを簡潔にすれば、もっと面白くなるような気がしました。

Wings of War
テーマ的にはWGGとは違いそうでしたが、全然OKなアナログ戦争ゲーム。

今回はチーム戦(3対3)で行いました。

各プレイヤーは様々な戦闘機を担当し、敵機撃沈を狙います。

移動力や旋回、小回り可能かどうかなど、機体によって異なります。

このゲームで一番面白いのが移動方法です。3アクション分をプロットして、移動する度に射程チェックをするのですが、定規のような移動カードを機体にあてて進めていく様が、めちゃアナログで楽しい。

本国アメリカでは、体育館のような大きな場所で、人間将棋みたいな巨大Wings of Warが行われているとか。やってみたくなる気持ちがわかるような気がします。

制限時間を決めたポイント制にすれば、時間調整ゲームとしてもできますし、多人数でもチーム戦なので待ち時間の退屈さがありません。

オリジナルでは、2〜4人用のようですが、HAL99さんの話では、今回の2セット購入しての6人プレイの方が断然面白かったとか。

私も欲しいと思いました。傑作だと思います。


Der Turmbau zu Babel
Kniziaの新作。

決算系で、チップとポイントの両方で得点ができるという、bone5さんの創作ゲームとして登場しそうなタイプのゲームです。

各プレイヤーは任意の場所(数字の書かれたチップの置いてあるところ)で入札をします。

全員カードプレイして、そのスート・数字以上プレイされていればクリアとなり、競りをオファーした人がそのチップを取ります。

自分だけでクリアするには敷居が高いので、仲間を募集します。例えば黒カード6枚の入札で、自分が3枚出したとして、他のプレイヤー1人以上で3枚出した人がいれば、クリアできます。

この場合、誰と手を組むかは自由に選択する事ができます。手を組んだ人は、そのカード枚数に対応した建物をその区域にプレイします。

ここまでなら良くあるゲームなのですが、このゲームには素晴らしいルールがあります。ここで選ばれなかった人にも、カードを出した枚数分のポイントが入ります。このルールのために、誰かだけ爪弾きにするとか、誰かとだけ手を組むとかいう事に枷をつけています。

つまり、カードを出して選ばれなくてもそれなりに点が入るし、選択されて建築できれば、決算で有利になるという非常に良くできたゲームシステムになっています。

あとはチップですが、競り時に略奪カードをプレイしてハートナーに選ばれた場合、チップを強奪できます。但し、建築する事はできません。

つまり、チップに生きるか決算に生きるかという、2つの戦略があるわけで、このあたりがbone5さんのシステムに似ていると言われる所以です。

結論から言うと、決算に生きなければつらい。チップではほとんど勝つ事は出来ません。苦労する割に、全然割に合わずリスキー。あくまで補助的な得点であり、狙うは決算です。逆に言うと、誰かに決算で得点させないために、敢えて自分がチップを引き取り、トップを叩くために利用できる位かという気がします。

チップに走った私は大惨敗。ゲームセンスの無さが露呈してしまいました。

しかし、ゲームとしては、なかなか面白いです。またやってみても良いゲームですね。


Game of Throne
リスクタイプの領土獲得系戦略級ゲームです。

このゲームでは、各プレイヤーの行う行動を保有している領土毎に行動タイルをプロットしていく事です。

それを一斉に公開して、移動や戦闘、後方支援、税収など様々なイベントを解決していきます。

各国には、それぞれ特徴があり、好戦的な国や経済的にゆとりがある国など様々有ります。

私の担当した国は、資源も豊富でアクションカードの置き換えが出来るなど、恵まれた初期状態なのですが、好戦的に国に挟まれ、草刈り場となり、一気に敗勢に陥ってしまいました。

みんなの評判も良いようですし、geekの評価も高いので、一般的には良いゲームなのだと思います。

但し、こういう権謀術数をめぐらすゲームというのは好き嫌いの差が激しく、プレイヤーを選びますね。私はどうも苦手です・・・。


最後に
今回の合宿は、メンバーの仕事の都合などで少人数の参加となりましたが、合宿でしかできないような長時間ゲームを中心に2日間、楽しいひとときを過ごさせて頂きました。

毎年、自宅を快く開放して下さる、HAL99&柊さんにこの場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。



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