未プレイゲーム会レポート(2007/04/07)

未プレイゲーム会は、主催者であるYOKさん発案のゲーム会で、自宅に溜まった未プレイゲームを消化するのが目的です。 これは、プレイヤーにとってではなく、あくまでゲーム供給者が未プレイである事が条件です。

Deflexion
レーザー光線を利用した2人用アブストラクトゲーム。YOKさんとプレイ。

先日私がLook In!をプレイした時、deflexionが評判になっている旨のレポートを書きましたが、それを知ってか知らずか、YOKさんが持参してくれました。

このゲームは、各駒が光の反射板になっています。各プレイヤーの左端から発射されるレーザー光線を反射できずに照射された駒が除去されます。最終的に相手の、将棋でいうところの「王将」に当たる駒を照射した人が勝ちになります。

初期配置からどうすれば相手の駒を取れるのか全くわからず、最初は戸惑いましたが、とりあえず近場の相手駒の死角(反射板の無い部分)を攻める事にしました。

一度狙われると、逃げるのが難しい事がわかったため、これを無視して、互いの駒を削りあう展開になりました。ただ、最終目的は相手の王様を照射する事。駒を取り合うゲームではありません。

ボード中央に配置された駒は、全面反射板でできていて、死角がありません。しかも、隣接する駒と位置を入れ替える特殊能力を持つ強力な駒です。

単純に反射させるだけで相手の王様を照射するのは手数が掛かりすぎ困難でした。ちょうど、この中央の駒と相手の王様は直線上に位置しているため、私は入れ替え照射作戦に切り替え、その布陣を築き、詰めろをかけます。YOKさんは、もちろん。この狙いを看破し、入れ替えられないように、中央の駒を移動させました。しかし、この一手はココセともいうべき大悪手で、単純なレーザー照射ルートができてしまい、大トン死。あっけない幕切れとなりました。

王手将棋に似たスリリングな展開。電源ゲームとの見事な融合。ありそうでなかったあまりにもシンプルなルール。名作の要素を全て満たしている素晴らしいゲームだと思います。

作者はこのゲームのマルチプレイヤー対応を考えているようですが、是非実現して欲しいですね。


Hermagor
せみちゃん、nemmyさんが参加で4人。一番お金を稼いだ人が勝ちになるエルフェンランド風ゲーム。

独自の競りシステムで原料を購入し、エルフェンランドの要領で行商を行い、各地域を全制覇する事でチップを獲得。これが領土系ゲームと決算系ゲームの味わいがあるという欲張りなゲームです。

個々の要素だけ取っても充分ゲームとして成り立ちそうなのに、これらが全て絶妙にマッチしています。

考える要素は非常に多いのに、それを感じさせない素晴らしいゲームシステム。単なる寄せ集めでは無い、いや、寄せ集めかも知れないけど別のゲームに仕上がっていて、斬新な感じがする位です。

今回私は唯一の経験者という事もあり、経験の差で私が有利に展開。nemmyさんは最初の競りに失敗したのが響き、出遅れたのが痛かった。
私は競りにおいてコスト度外視で確実に路線を確立できたのが良かったようです。

路線さえあれば、領土制覇がし易い。このゲームでは初手以外では資金ショートに陥ることはまずないので、ほぼノーミスで各地を訪問。おかげでチップが多く取れました。

資金が比較的少なかったのと、バランス良く訪問することのポイントが少なく、かなり追い詰められましたが、なんとか逃げ切ることができました。

日本ではそれほど評判になっていないようですが、素晴らしいゲームだと思います。一家に一台ゲームです。


Hollywood Blockbuster
映画製作ゲーム。評価の高かった「Traumfabrik」のリメイクです。

入札で映画監督、スター、照明、特殊効果、役者、音響、撮影等のタイルを獲得し、映画製作を行いその価値を競うゲームです。各タイルには★が描かれていて、これが基本のポイントになります。

そのほかはボーナスで、各ジャンル別の最初に作った映画、最優秀映画、ワースト映画、最優秀監督賞等にポイントが入ります。入札は、各プレイヤー間でのやりとりのみです。

私はだいたいが競りゲームは苦手。持ち前の貧乏性が災いするんですよね。

今回は、とりあえず序盤全オリで、資金を蓄える作戦を採用しました。パーティでは無料でタイルを獲得できるため、このタイルで当座を凌ぎ様子見します。

コンセプトは質より量。得点は度外視して、とにかく映画を完成させる。そしてジャンルボーナス獲得を目指します。

ただ、これだけだと力負けするため、一点豪華主義で、華麗なる一族のように豪華キャストの映画制作を行いました。このメリハリが奏功し、ここ一番のタイルを資金力にものを言わせて獲得、優秀映画賞・最優秀監督賞の2部門に輝いた映画を保有していたのが大きく、何とかトップを走るnemmyさんを捲る事が出来ました。

プレイヤー間のみの入札というのが、GOAを思わせるシビアなセリですが、エンターテインメントなテーマがこれを緩和させ、良質の競りゲームに仕上がっています。このゲームもTV WARSやEXTRA BLATT同様、ローカライズが求められる作品で、YOKさんは次回ゲームマーケットに向けて制作されるのだとか。期待したいですね。


Daddy Cool
私にしては珍しい子供向けゲーム。国内で見かけなかったので別のゲーム購入したついでに入手してみました。基本的にはキャントストップです。

氷の上を進んでいき、最初にゴールした人が勝ち。

各プレイヤーは各色の北極熊の子熊を担当。各プレイヤーはダイスを6個振り、氷マークの分だけ進みます。この時進むのは、自分の駒ではなく、お父さん熊(DADDY COOL)です。

ダイスを振って1つでも氷が出た場合、そこでやめても継続しても構いません。継続する場合、氷マークの数だけ脇に置いて残りを振ります。氷がでる限り継続できます。もし途中で止める場合、DADDY COOLのところまで進む事が出来ます。
DADDY COOLが、安全確認をしてくれる訳ですね。

もしDADDY COOLのいる場所がひびの入った氷の上にいる場合、そこでやめる事はできず、継続しなければなりません。振った目に氷が全くでなかったら、一歩も進む事は出来ません(まさにキャントストップ)。

面白いのがゴール延長ルール。昔イモムシイモムシに似たようなルールがありましたが、これは最終走者の後ろにある氷が2枚以上ある場合、1枚は除去されますが、残りはゴールが延長されるというもの。よって最終走者もキャスティングボートを握っている訳で、ちゃんと存在意義があるんですよねー。

ルール自体に目新しさはありませんが、コンポーネントは素晴らしく、誰もが楽しめるゲームですので、定番ゲームとしてプレイさせていくのではないでしょうか。


Square On Sale
マイベスト3同人ゲームのひとつ(あとはR-ECO百科審議官)。

日本が世界に誇るゲーム「オセロ」。これを見事にボードゲーム化した同人ゲームの傑作。もはや同人のレベルを凌駕しています。

今回私は、後から逆転しようと要所に拠点を築き、さあこれからとムチを入れようと思った刹那、YOKさんに置ききられあっという間にゲームエンド。しまったぁ、タイル置ききったらゲーム終了だったんだぁ(バカ)。

nemmyさんもこのゲームの完成度に舌を巻いていたご様子。国産ゲームを買わない私でも買いたいゲームです(買えるものなら)。



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