SGCゲームレポート(2006/10/22)

R-Eco
カワサキファクトリー作品。名作との呼び声が高く、以前からプレイしたかったゲーム。

YOKさんが私のだいぶ昔のリクエストを覚えておいてくれて、プレイが適いました(YOKさん、ありがとう)。

とはいえ、このゲームは先日まで開催していたエッセンでもかなり評判が高いようで、世界的には一番旬のゲームといえるかも知れません。

このゲームはリサイクルがテーマのカードゲームです。

各プレイヤーは各色のゴミを場(倉庫)に捨て、対応するゴミ捨て場にあるカードを取らされます。カードプレイ時は、同色なら何枚でもプレイできます。ゴミ捨て場には、倉庫のカード数+1が山札から補充されます。

倉庫のカードが4枚になると、その色の得点カードがもらえます。

カードを引き取った結果、手札が6枚以上になると、5枚になるまでカードを捨てなければなりません。
これは倉庫に捨てる事はできず、不法投棄となり、マイナス点となります。

カードを捨てて、カードを回収するという行為を、ゴミを捨てて、ゴミを回収するリサイクルに見立て、テーマとゲームシステムをマッチさせたのは素晴らしい。

カードデザインも大変キレイであり、市販ゲームに全く遜色ありません。

勝負の方は、中盤の難所でルールを勘違いしていた部分があり、不法投棄を余儀無くされて大敗でしたが、非常に手軽く、老若男女が楽しめるゲームだと思います。


Stock Rush
作者の方から頂いたゲームです。

このゲームに注目した理由は、株価表示ボード。このアナログな表示板にそそられて注目してたら、作者の方から販促としていただきました。

初めは初心者用の株ゲームという事で、軽く見ていたのですがルールを読み続けていくにつれ、さまざまな要素がてんこ盛りである事に気づきました。

ゴールドラッシュ、IPO、FOMC、空売り、フランチャイズなどユニークなルールがふんだんに盛り込まれています。

特に気に入ったのが、「噂」のルールです。

株式市場は噂で取引し、事実で手仕舞うもの。実際、株価は景気の先行指標といわれます。

このゲームでは、そんな噂をシステムに取り入れています。

この噂がどのように機能しているのかというと、噂マスに止まった時、ニュースカードを引きます。
このカードの内容は問いません。良い(株価が上がる)カードか悪い(株価が下がる)カードかだけを判断します。

で、良いカードであれば、それは良い噂という事になり、誰かが噂のマスを通る度、その今振ったダイス目分、株価が上昇します。これは噂が市場を蔓延している事を表します。

その後、ニュースのマスに止まれば、その噂が真実であると言う事が判明し、噂効果はそれで終わりになります。
もし、「噂払拭」のマスに止まれば、今までの噂は嘘だったという事になり、今まで上昇してきた回数分のダイスを振り、上昇していれば下落、下落していれば上昇と、株価に織り込みを行います。

この噂を取り入れる事で、ダラダラ株価が下がったり、株価が急反発するといった市場のクセをうまく再現しています。

こんな素晴らしい要素があるのに、マーケットニュースカードに練れていないものがあり、株価倍とか株価半分とか、凶悪すぎます。ボードにも現金の半分税金で取られるとか、バランスを崩す者が多いのが残念でなりません。

この噂を取り入れた本格的ビジネスゲームをやってみたいものですね。


Transsib
シベリア鉄道が舞台。イルクーツクからシベリアまで商品を輸送し、現地で商品を売却し、お金を稼ぐゲームです。

この商品の売却価格は商品毎にも異なりますし、売り先によっても異なります。

このゲームは、まず6両の車両の自分の座席に商品を置くところからスタートします。
その後、ビジネスマンを任意の車両に配置します。

各プレイヤーは同じ商品を持ってスタートします。

売却可能な駅に到着した時、ビジネスマンのいる車両の商品しか売る事は出来ません。
また商品毎に価格も異なりますから、一番高く売れる駅での商品売却を目指します。


各プレイヤーが手番にできる事は ・商品を盗む
・ビジネスマンの移動
・用心棒マーカーを置く
・用心棒マーカーを除去
・決闘
です。

用心棒マーカーを他人の商品に置くと、その人が商品売却時、半額受け取る事ができます。
但し、その商品の置いてある座席の所有者のビジネスマンが同じ車両にいる場合、決闘になります。

決闘はお金(ルーブル)の握り合いです。勝てばマーカーを置けますし、負ければ置く事は出来ません。

同じ車両にいないと、マーカーの置き放題・盗み放題なので、ある程度監視しなければなりません。
ただ、ビジネスマンは移動力が少ないため、効率よく巡回する必要があります。

一番厳しいのが自発的な決闘です。マーカーを置く事による決闘は、マーカーや単なるお金のやりとりでしたが、自発的な決闘は、負けた方が「死」となります。この場合、敗者の握ったお金はそのままで勝者のお金を獲得できます。

このゲームでビジネスマンは3人しかおらず、また補充も無いため、一人欠けると、駅での売却にとりこぼす可能性が大です。
しかも、監視も手薄になりますから、荷物は盗まれ放題です。よって、序盤での死は致命的です。

皆、この危険性がわかっているため、序盤では全く殺し合いが発生しませんでした。

各プレイヤーは、自分の荷物が取られないよう、監視しつつ、すきを見て他人の荷物を奪う緊張した展開が続きます。

非常に嫌らしいテーマのゲームなので、終始無言の重苦しい空気が(笑)。

勝ったRaelさん曰く、このゲームは典型的なレガシーの雰囲気を持っているようで、私とプレイした感に溢れたゲームなんだそうです。
レガシーの世界に未経験なあなた、どうですか?
レガシーワールドへ、来てみませんか?


Tahuantinsuyu
インカ帝国の興亡を扱った領土開発系クレヨンゲーム。

クレヨンゲームは私が大好きなジャンルです。電力会社(旧版)、Empire Builder、などなど。

まあ、電力会社で送電線を引く時、線路を引くとかついいってしまいます。
鉄道ゲームが好きだからその一環なのかも知れませんね・・・。

このゲームでは、クレヨンゲームよろしく、道路を敷設していきます。

通常のお金に相当するのが労働トークンになります。
各プレイヤーは、各地域を制圧して地域マーカーを獲得し、更なる開発資源を得ていきます。

このゲームは道路を引くのが目的ではなく、都市・寺院・駐屯地・テラスを建築する事でより多くのVPを獲得するのが目的です。

これらの施設は、建てた時インスタントにポイントが入りますが、テラスを除く全ての施設は公共のもの。
よって、これらの施設に繋いだ人は、サパインカ(決算)フェイズに誰もが得点できます。

つまり自分で独占の施設を建てつつ、他人の作った施設に行きがけの駄賃で、いっちょかみできるのが最高です。

ろしあ忍さん、moonさん、Raelさん、私の4人。

このゲームでは、ポイントの低い順に手番を行います。今回のセッションでは、近くに労働トークンが多い地域が無い上、Raelさんと路線が競合。仕方なく、VPの多い地域を取って、先行逃げ切りを図ります。

しかし、序盤に飛び出すとマークされるし、ショボいイベントが飛んでくるのでロクな事はありません。
最後はきっちりとろしあ忍さんに捲られてしまいました。

ガードしていたはずの南部が、Rural Unrestで線路破壊され、ろしあ忍さんに突破されたのが痛かった。
Wilderness Roadを一度も引けなかったのも辛かったです。

しかし、プレイして頂いた方からの評判がかなり良く、私自身前回のプレイに較べ格段に面白かったです。
やはり前回はルール解釈を間違えていたようです。

これは尼亭・WGG合宿でプレイしないといけませんね。マストバイ・マストプレイゲームです。
今すぐ、Fun Againにいきましょう。まだ普通に買えますから。



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