尼亭ゲーム会レポート(2007/03/31) 第39号

Pompeii: The Last Days
久しぶりの尼亭参加。姉御、MIZさん、Mattoさん、私の4人。

ポンペイといえば、映画にもなった、「ポンペイ最後の日」はあまりにも有名。
火山の大噴火で壊滅した都市国家ですが、このゲームでもその噴火からの脱出がテーマになっています。

このゲームは3つのステージに別れています。第1ステージはスゴロクの要領で土地や人を購入(人身売買(^_^;)していきます。高額の土地には3人、低額には2人まで収容できますが、土地や人民には属性があり、土地の色と同じ色(属性)の人しか収容できません。プレイヤー間で交渉は可能です。

ゲームは人間の購入金額がそのままその人間の価値になっていて、助けた人間のポイントが勝利ポイントになります。人の価値は100〜1000まであり、かなりぱらつきがあります。運ゲーといわれる所以です。

ゴール地点に到達した人は第2ステージに突入。第2ステージは、別名”穏やかな時代”と言われるフェイズです。第2ステージに進んだプレイヤーは、手番にイベントカードを引きます。

このイベントカードは「友人とお茶を飲む」とか「昼風呂に入る」とか「息子の家庭教師を依頼」などの穏やかな時代に相応しい牧歌的なイベントが満載。まるで小津安二郎の映画のようです。

こんな穏やかな日々も、たった一枚のイベントカード「Ultimate Die」を引いてしまったら大噴火発生。第3フェイズに突入します。

第2フェイズは、噴火が起こるまでの庶民の暮らしを描いたもので、まさに”穏やかな時代”そのものですが、ゲームとして見ると、退屈だという意見が多いようです。

しかし、こういうのどかなフェイズの後に大噴火があるから、よりパニック度は高まります。光があるから影が映えるのであり、こういうゆとりを楽しもうじゃありませんか。こんな平凡というものをゲームに取り入れようと考えたゲームデザイナーに敬意を表したいと思います。

とはいえ、あまりに間延びするのも問題なので、移動以外のイベントは無視する事にしました。これにより、かなりテンポが良くなったと思います。

そして、いよいよ第3フェイズ。ここからは各プレイヤーの手番毎に、どこかの家が崩壊していきますので、そうなる前に高得点の人を助け出す必要があります。当然、自分の所有する家が崩壊したら、中にいる人は即死します。移動中に直撃弾を喰らった場合、プレイヤー死亡となる訳ですが、そこまでに獲得したポイントは残るため、英雄勝利もあり得ます。

今回のセッションでは、第1ステージで脱出の近辺の好立地を押さえ、かつ高得点の人物を多く擁するMIZさんが順当に逃げ切りました。

テーマ的に運の要素の強いゲームではありますが、それだけにどうせなら、プレイヤー死亡=負けでも良いのではないかという意見がありました。確かに今回みたく、第1ステージの段階で大きな差がつけられている展開では、死亡=負けにする事で、より緊迫した第3ステージになっていた事でしょう。

次回プレイする時は、このローカルルールで臨みたいと思います。


Look in!
鏡を使ったアブストラクトゲーム。ここから、おとまるさんも参加。5人。

作者のReinhold Wittig氏は、Maritimというナイスなレースゲームを手がけていて、個人的にマイブーム到来、今いろいろ集めているところです。

これは鏡の入った駒を上から覗き(Look In!)、最低3クッション入れてから目標駒を見れたらポイント獲得できるという、反射を利用したユニークなゲームです。

目標物はポイントタイル(6〜10点)の上に置かれます。これがミッションをクリアした時の基礎点で、これに4クッション以上利用した時のボーナス(4クッション以降、1クッションにつき2点)が加算されます。

鏡の駒は2階建てまで可能で、1マス動かすごとに1点減点になります。

一度達成したルートは誰もが利用したいため、ゲームが終わりに近づくにつれ、MAXの9クッションを短手数でクリアする事を皆が考えるようになります。

次の目標物が設定されるやいなや、各自が思考開始。
「天和5クッションか・・・。これ取ったらなめられるよなぁ」
「素直に10点取ったらええやん。ハイ10点。」
「それだけは絶対できへん。う〜ん、4手で7クッションなら、こっちが得か?」
「いや、3手で9クッションあるでぇ」
「えっ、うそぉ。わからへん・・・」

など、自分の手番で無くても、めいめいに自分の手順を披露。これが進化して、2手で9クッションを「2手9」などと省略するようになっていきました。ゲームで造語が出るのは名作の証。

前回プレイ時は、スタートプレイヤーが固定していたため、先手不利になりましたが、スタートプレイヤーを毎ROUND移す事で、この問題はクリアされました。

このゲームはアブストラクトゲームになるのでしょうが、光系ゲームとも言えます。私は未プレイですが、レーザー光線を照射するDeflexionが最近評判良いようで、光ゲームブームが到来するかも知れません。

いずれにしても、このLookinはメンバーを変えてまたプレイしてみたいゲームです。



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