SGCゲームレポート(2006/05/21)

Hive
2人用アブストラクトゲーム。

BGGで高評価という事もあり、以前から欲しかったゲームです。簡単に手に入りそうなので、わざわざこれだけ注文するのもねぇ・・・とずるずるひきずって結局買えずじまいでしたが、YOKさんが入手されたとの事なので早速プレイしてみました。

このゲームは相手のQUEENの全ZOCを囲えば勝ちになるゲームです。
この囲う駒は自分の駒でも相手の駒でも構いません。

駒はSoldier,Beetle,Grass Hopper,Spiderがあり、それぞれが特殊な動きをします。

置いた駒は、敵・味方併せて全ての駒が連結していなければなりません。よって、複線化しておかないと、移動が非常に不自由です。
また、駒の移動に際しては、他の駒が動くような動き方は出来ません。
更にBeetleは上に乗っかる事ができ、乗っかられると下の駒が動けません。

つまりBeetleで敵Queenに乗っかって、動きを封鎖して、その後まわりを固めれば良いのだなとおぼろげに感じながら進めました。

とにかく定跡がわからないので、テキトーに進めてたら全然移動が出来ず、あっという間にYOKさんに包囲されてしまいました。この移動の不自由さはフラストレーションのもとですね・・・。

たぶん、やりこめばわかるのだと思いますけどね。駒がとってもキレイですし、値段も安いので、買っても良いかな。
http://www.hivemania.com/vgame/でプレイもできるようです。


Stockmarket!
ゲームカタログ世代の人間にはお馴染みのゲーム。
お馴染みといっても、おそらく見ただけで実際にやった人は少ないのではないでしょうか?

実際普及が遅れていたと思われる原因は、ゲームカタログの例のコメント。
確か、「オリジナルルールのままでは全く面白く無いが、改良を加えると結構いける・・・」といった内容でした。

当時、このコメントを読んで、じゃあ敢えて買う必要もないかと、購入リストからは外れていました。

ただ、BGGでも評価は上々で、最近オークションに出品されていたので、いかに面白くないのか、そしてその改良方法が何か探るのも良いだろうと、思い切って購入しました。

このゲームでは、各プレイヤーは、配られた10枚のカードを見ながら順番に株の売買を行います。通常ですと、株の売買を行い、カードをプレイし、そして株価変動という流れになりますが、カードプレイは無く、順番に株の売買を繰り返していきます。

3ターンこれを繰り返した後、一斉にカードを公開します。カードには株価+1とか、−0.5とか書かれていて、その合計値が次ラウンドの株価となります。

他にも特殊カードとかはあるのですが、基本的には、これだけのルール。

しかし、これが実に面白い。なんと言っても、これは通常の株取引そのものだからです。

各プレイヤーは基本的には自分の手材料で株の売買を行います。当然自分にとって良いと思う株を購入する訳ですから、他人はその売買の手口と自分の材料を勘案してプレイする事になります。

たとえ手札は良くなくても、みんなが買うんだったら、良い材料が隠れているんだろうと提灯買いをしたり、逆に誰も買わない=悪材料があるに違いないといった思惑で売買が行われます。この心理戦が非常にリアルになっています。

今回、一番の値嵩株だったTHAMES株は、最初のラウンドから毎回株価が安定的に上昇していたにもかかわらず、皆早売りした挙げ句に一番のすっ高値で買いに走るという素人ぶりを発揮。

株価が上がると、「しまった」という気持ち、「押し目を買おう」という気持ちが働き、買い手控えますが、これに反して株価はぐんぐんと上昇。

相場格言の「押し目待ちに押し目無し」を地でいく展開に。一同、「トレーダーには向いてないね」。

じゃあ、「ゲームカタログの例のコメントは何だったんだ?」という事になりますが、これはおそらく、カードを一切公開しないところの改良を言われているのだと思います。

つまり、ドリトル&ウェイトのように、各ターン1枚はカードを公開するとかして、ブラフオンリーな展開を変えたかったのではないでしょうか?

やってみるとわかりますが、ブラフなどやっている余裕は無いですし、やったとしても、割に合いません。
とはいえ、カードを少しずつ公開していく事で、現実のマーケットの様に日々、様々なプレスリリース・株価材料をシミュレートし、それを織り込んでいくゲーム展開というのも面白いかも知れません。今度、このバリアントでやってみたいですね。

私の手持ちの株ゲームの中では一番良い気がします。これは、オススメです。


Tacara
移動システムがユニークなレースゲーム。

前回の合宿では、やや冗長感があったため、コースを若干短くし、ピットルールも無しにしました。

前回のレースでもあったのですが、一度トップにでると、それを抑える術がありません。今回も、娯楽堂さんのクラッシュで前が壁になり、うまくすり抜けられたmoonさんの一人旅になってしまいました。

デッドヒートを行う展開の時の厳しさがあるので、抜け出した時の縛りがあった方が良いかも知れません。

まぁ、それはどちらかというと共産主義的な考えであり、moonさんがうまかったと考えるしかないでしょう。

ともかく、ゲーム的には合宿に較べて、遙かに高評価でした。あとは尼亭でプレイしたいですね。

でも、これは個人的にかなり好きなゲームです。


Mr.Who?
クルータイプの推理ゲームです。

プレイヤーのひとりがMr.WHO(犯人)に扮し、他のプレイヤーが刑事となります。

変わっているのは、推理ゲームなのに、一番お金を稼いだ人が勝ちになることです。

犯人はMr.WHOカードを1枚取ります。この内容を各刑事が推理していきます。

各プレイヤーは、様々な犯人のモンタージュ写真を場に置き、この特徴が合っているか犯人に確認します。

特徴は3種類あり、帽子(4種類)・メガネの有無・セーターの色(4種類)です。

この特徴が正しければ、犯人はYESと答え、異なればNOと答えます。
YESの場合、そのカードが場に残ります。

これらは公開情報のため、全員に対して中立です。つまりクルーのように、その人だけが知っている情報というのはありません。
例えば、犯人のカードには以下のように書かれていたとします。

赤いセーター
メガネ有り
ヘルメット

カードを置く場所は、この3種類の特徴に対応しています。一番最初の場所は手掛かり1(赤いセーター)、2番目が手掛かり2(メガネ)、3番目が(ヘルメット)です。

犯人は、置かれた場所に対応する手掛かりにのみ回答すれば良いため、示されたモンタージュが「青いセーター、メガネ有り、ヘルメット」というカードだったとしても、その場所が1番目の手掛かりだった場合はNOと回答します。

カードは、常にセーターの色が一番目の手掛かりという訳ではないので、犯人がYESと答えた場合、それが何の手掛かりに対してYESといったのかを限定していかなければなりません。

しかも全ては公開情報ですから、他の刑事を出し抜くクレバーな質問が求められます。

犯人はNOと回答した場合、ボード中央のマスを徘徊して、さまざまな悪事を働き、お金を稼いでいきます。
刑事には逮捕した時、報奨金が入ります。

こういう推理ゲームは得意ですというRaelさんが、公言通りの強さを発揮して勝利しました。

クルーやBlack Viennaとはまた別の味わいがあるゲームですね。


COUP
Holiday AGの元になったゲーム。

bone5氏やN氏の購入に触発され、私も購入しました。
私はドイツから購入しましたが、向こうではそれほどレアでは無いようで、安価で購入できました。

私はまたしても手札に惚れて、緑チップを大量に取ったのが敗因。結局キー牌が無いと、いくら集めたところで大して得点にはなりません。

moonさんも青チップに入れ込みすぎて失敗、一人で揃えるのは無理があります。私はRaelさんの紫大量購入に追随したのも失敗で、得点が伸びませんでした。

結局のところ、ほとんどの人が購入していなかった赤を集めるのが一番正しかったという皮肉な結果に。
先ほどのゲーム同様、株の見る目は皆無いようですね・・・。

Holiday AGに較べ偶然の要素が少なく、はるかに大人のゲームに仕上がっていて、素晴らしい定番ビジネスゲームだと思います。



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