尼亭ゲーム会レポート(2004/12/04) 第17号

ヘックスマシーン(骨折ブランド)
骨折ブランドの旧作です。なんかHPとかでもあまり宣伝されていない作品なので、bone5さん自信作じゃないのかなと思っていたのですが、これがとっても大好評でした。bone5さん、MIZさん、姉御、私の4人プレイ。

まずコンポーネントですが、この6角形タイルはダイソーで買ったものらしいです。しかも数字シール付で。いったい何に使うためのものなんでしょうね。

とても汎用性に富んでいそうで、babu−さん曰く「18xxに使えるんちゃうの」。

ダイソーも、そういうゲームパーツを探すという観点から訪れないといけませんねー。bone5さんは、その数字シールとヘックスタイルを見て、このゲームを作られたそうです。

歌詞を見て曲を作るアーティストみたいで、私にはとてもできない芸当です。

各プレイヤーが一色を持ち、1〜4までの数字のタイルをプレイしていきます。タイルはマシンのパーツを表しています。

同じ色のタイルが4つ接続するとユニットになり、ユニットが二つできるとマシンになります。マシンになるまで(パーツ〜ユニットの状態)の時は、各プレイヤーは3枚までのタイルをプレイできるのですが、マシンになると、(誰のタイルでも良いので)一筆書きで1234の順番で揃った状態にならない限り、連続プレイはできません(左の写真でいえば、左下の青1、緑234等。これらのいずれかのタイルを出せば、もう一枚プレイできる)。

また、タイルは隣接するところに同じ数字のタイルを置く事ができません。得点計算は、(自分のユニットを含むマシンの数)*ユニット数です。

それから、全てのタイルで囲まれた場所には誰も置くことはできません。左下のマシンの例では、緑232と赤313に囲まれた場所がこれに該当します。この空白地帯もユニットになります。このユニットの権利は、そのまわりを囲むタイルのうち一番多い色のオーナーになります。同数の時は両方とも獲得できます。

ユニット数を稼ぐために自分の色が過半数を占める空白地帯を作ることが基本戦略。そのために、ヘックスの4辺を1234で囲むとその内側のエリアは置けない(隣接するエリアに同じ数のタイルは置けない)ため、囲い込みながら自分のユニットを確保していきます。

ただ、マシンになると、連続した数字にならないと連続プレイができないため、プレイできるタイル数が減ります。よって、別のマシンを構築していくことになります。ゲーム終了時、得点になるのはマシンになっているものだけなので、終盤になると、「第4の道(4番目のマシンを作る意)などやってる場合か〜」とつぶやきながら、新規マシン制作に励む姿が笑えました。

ふだん創作ゲームを褒める事の無い辛口ゲーマーの姉御が手放しで絶賛しておりました。bone5氏の最新情報によると、時間がかかりすぎる事から、手持ちタイルを32→20に減らすそうですが、ダイソーで売ってるこのパーツは100円で4個(厳密に言うと、ゲームに使用しない5〜9の数字を貼り替えれば9個まで)ですから、500円あれば制作できるので、遠方の方でも是非、自作して体験して頂きたいゲームです。

Kyoto(骨折ブランド)
Busをシンプルにした感じのKyotoですが、若干のマイナーチェンジを行ったそうなので、リプレイを行いました。

前回からの変更点は、
・所持金の減少
・バスの進行方向と移動距離の縮小
・専門店→看板に変更
・各名所に特殊能力を追加
・おみやげの追加

というものです。前回不評だった点が改良されております。

今回は各プレイヤーの一手目の配置が明暗を分けました。MIZさんは祇園、姉御とbone5さんは嵐山、私は新京極にしました。

姉御がアクションの2つを使ってバスを選択していたため、本当は私も嵐山にしたかったのですが、2人が既に嵐山に行っていたので、それなら特殊能力は何もなくとも必ず通過する新京極にして、ツアーしまくる事にしました。

結果的にはこれが正解で金がうなるほど入ってくる事になりました。しかし大局を忘れ、その後も金を貯めすぎて本来の勝利ポイント獲得がおろそかになってしまい、お金が入るかどうか微妙ながら効率よく資金を回したbone5さんが勝利しました。

一番ショボかったのがMIZさんで祇園には誰も賛同者がおらず、序盤の資金繰りでつまずいたため、なすすべがありませんでした。

今回の問題点として、序盤に差がつくと、その挽回が難しいので各プレイヤーに新京極を1店ずつ初期配置として与え、資金が入る手段を持たせた方が良いのではないかという意見がでました。また、新京極の出店コストが安すぎるという意見もありました。

あと、新コンセプトのおみやげの獲得については、現状では各おみやげを1つづつ集めてセットになればポイントになるというものですが、運の要素が強すぎるので、同種タイルを複数枚でも良いのではという事になりました。

まぁ、基本コンセプトはしっかりしているので、あと少しの微調整で完成となりそうです(今でも十分面白いですが)。


Yukon Company
19世紀の終わりのゴールドラッシュで沸いたカナダ、DawsonCityを舞台としたビジネスゲームです。

このゲームは商品を安く仕入れ、目的地まで運び、それを高く売るという典型的なビジネスゲームなのですが、その意志決定の方法が非常に優れたゲームです。

このゲームでは商品仕入れ・目的地決定・カヌーに積む商品・実行されるイベントの全てを1種類のカードで行います。

商品を安く仕入れても積みこむカードが無ければ在庫は貯まる一方だし、積み込むカードとして使用すれば、逆に仕入れができなくなる。仮に仕入れられたとしても、商品を高く売れる場所に行かなければ意味が無い・・・と非常に悩ましいゲームです。

目的地決定やイベントは投票制になっています。仕入れや目的地はうまくいった。しかし、残り手札で選択できるイベントカードには大暴落とか倉庫が火災等しか無く、今までの苦労が水の泡になったりします。

ゲームの終了もイベントカードで発生するのですが、当然トップ以外の人は終了カードを選択する事はないでしょうから場に終了カードがあふれる事になります。場のイベントカードが4枚貯まるか、トップのプレイヤーがイベントカードを買う事で終了となります。

この購入もちゃんと考えられていて、場札が少ない時は購入価格が高くなっています。さすがはメトロやショーマネージャーのディルクヘン、ぬかりはありません。

残念なことに今回、時間切れで打ち切りとなってしまいましたが、とても斬新に感じられました。イベントカードを調整すればプレイ時間は変更できますから、是非再戦したいゲームです。


ボードニムト(Tanz der Hornochsen)
ようやくボードニムトをプレイする事ができました。

このゲームを初めてかわちで見た時、とても面白そうだったのですが、その後の各ゲーマーの日記を見ていると評価は今ひとつ。とにかく自分でやって見ないことには判断は出来ません。

ルールについては、今更ここでふれる必要はないと思うので省略します。

私は、まずカードは多くあった方が良いと思い、なるべく購入する事にしました。購入してもたかだか1〜3点ですが、喰らうとかなりのダメージを受けますから。

2枚プレイやトップ目に厳しくなるオープン等の新機軸も、うまく機能しておりますし、マイナスがプラスに反転するところも、逆転の可能性を秘めていて良いルールだと思います。

最終ターン、babuさんが0点、私が1点という状況で、逆転するにはbabuさんが喰らうしかなく、喰らったら7点以上なので私は最後の3枚購入をして、babuさんが喰らう事を期待しますが、うまく交わされて2位で終了してしまいました。

とても面白かったと思うのですが、ニムトを越えてないとか、映画の続編はイマイチとか、合格点はつけられない等評価は散々。前作が良すぎたための悲劇なのでしょうか? でもニムトを夢想花とするなら、このゲームは越冬つばめ位の評価は与えても十分だと思うのですけどね。巷間言われる程、悪いゲームじゃないです。いや、全然良いゲームですよ。



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