時事コラム(2020/04/18)

コロナウィルス日本の現状分析(2020/4/18)

先日に引き続き、コロナウイルスの日本の現状分析です。国別感染者は、これら主要国の中では日本の感染者の伸びが一番大きいです。もともとPCR検査が少なかったので当然の結果ではあります。軽症者の感染者の受け入れを直接ホテル等で済むようになったことから、医療機関の負担は減ってきているはずですが、マスコミでは医療崩壊医療崩壊が叫ばれ続けています。

本当に医療崩壊するのであれば、例年のインフルエンザが流行している時、そんな事は何も言ってなかったのにと思うのですが、例年と何が違うのか、こっちは本当の話を知りたいので(自分の主張に合う意見だけを取り入れるような)政治的な観点とかではなく、複数の現場の正確な意見を聞きたいところです。

いずれにしても、感染者数の増大自体は恐れる必要はなく、重篤者の推移を注視していく必要があります。

このペースで増加していくとGWには60000人超感染している計算になります。軽症者は今は品プリとかに入れるかもしれませんが、自宅療養させるなりの対策も併用していく必要があるでしょう。


国別死亡者も絶対数が少ないとはいえ増え続けており、傾きも決して緩やかにはなっておりません。韓国を抜くのも時間の問題といえます。とはいえ、数万人の死者が出ているアメリカの較べれば桁が2桁違います。傾きが緩やかにみえるイタリアでも1人500人位の方が亡くなっています。それに比べると日本医療は十分健闘しているといえるのではないでしょうか。

とはいえ、この増加角度で進むとGWには2000人程度の死者が出ることになります(線A)。さすがに緊急事態宣言後の自粛強化や接触8割削減が叫ばれてきましたので3密徹底効果が表れていることを考えると、実際は400人前後で推移するのではないかと思います(線B)。


100万人あたりの死亡者数でみると、ここもアメリカの伸びが止まらず。日本と韓国は、まだ開きがあるものの、だんだん接近してきています。

今後の動きして、今の傾きで突き進むと、国別死亡者同様、2000人程度の死者になります(線A)。同様に実際は線Bのように推移していくものと予想します。


致死率については、今後PCR検査の増大と、自粛効果の相乗効果も相まって、右肩下がりとなることが予想されます。(まぁ、このあたりは多分に願望も入っているかもしれませんが。)


感染者順位は日本が上がり続けてます。確実に韓国は抜きます・・・・が、感染者は参考程度で見ておけばよいと思います。


死亡者の順位も基本的には右肩上がり。もっとドイツ・フランス・ロシアあたりも入れると推移がわかって良いですね。全部のグラフに適用するのは手間なので、このランキングだけは次回(やっぱりやるんかー)からは国数を増やしたいと思います。


【今後の対策と課題】
前回は、「日本はうまくいっている。感染者は増えても死亡者は少ないから問題なし」といった論調でした。しかし、死亡者の傾斜が収まっていない現状を見ると、「いくらまだ小さな数字だから・・・これは誤差範囲の範囲でしょうと」言ってもいられないのも事実。よって緊張度は増しています。なので、より国民に自粛を強化し、3密を徹底してもらうためにも緊急事態宣言の発令は正しかったといえるでしょう。

ただ、問題は、ここ数週間に何が起こったかです。とかく騒がれた3月後半3連休の影響も過ぎ、それほど国民の生活に変化があったようには思えません。ひとつには院内感染です。永寿と江古田で院内感染が発生しています。体調不良で病院行くなというのも難しい話ですが、特にコロナの疑いがある場合には東京ですと帰国者・接触者相談センターのフローに従い、無闇に病院に行くことは避けなければなりません。

後は、そもそも自粛に意味があるかです。欧米が行っているロックダウンは、その痛みほどの効果があるようには思えません。日本の隣国である韓国はロックダウンを行わずに防疫に成功しています。

韓国や台湾では、ITやマイナンバーを駆使して感染者のトレースを行ったりマスクの配給をうまく行いました。日本でもできるはずなのに、あまり議論がなされているようには思えません。むしろ欧米型のロックダウンばかりが議論されている印象です。日本がとるべき道は明らかに成功事例に学ぶべきだと思います。

あと特にメディアにお願いしたいのは、たとえば上記の場合だと日本の対応は遅いとか、リーダーシップを発揮していないとか、そういう批判ばかり目立つのが気になります。国によっても事情が違うでしょうし、誰も答えはわからず試行錯誤で進めていることが多いでしょう。責任を追及する前に、問題があれば見直したり改善していけばよいわけで、まずはどうしていくかを考えるべきだと思います。



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