尼亭ゲーム会レポート(2005/02/27) 第23号

Stocking Stuffers
最近マイブームのフリーゲームシリーズ。

クリスマスプレゼントがテーマのカードゲームです。

カードは3〜9とSがあり、ドメモのように、3なら3枚、9なら9枚と、ランク=枚数になっています。S(サンタカード)は、オールマイティです。

各プレイヤーは自分の手番に山から1枚ずつカードを引いていきます。何枚引いても構いませんが、同じカードが出てしまったアウトです。

その場合、引いた人から1枚ずつカードを各プレイヤーに分配されてしまいます。途中で自主的に引くのを辞めた場合は、そこまでのカードを全て獲得する事が出来ます。

カードを獲得した後、手番プレイヤーは手札の中からカードを場に公開しなければなりません。

同種のカード(またはサンタ)であれば何枚プレイしても構いません。但し、既に場に出しているカードに付け足す事は出来ません。

基本的には、一度により多くの枚数を出す事で高得点が得られるようになっています。

カードにはクリスマスツリーが描かれているものがあり、このカードが12枚出たら1ROUND終了です。

ルールを訳している時は、かなりいけそうな気がしたのですが、プレイ感は、もうひとつかな?

その理由ですが、カード枚数が少なすぎる事。だいたい3枚位引いたところで、ストップがかかり、戦略を練る余裕がありません。

あと、1ROUNDが早いので、カードをためるのも難しい。

3人プレイなら、もう少し良いのかも知れませんが、ちょっとゲームバランスに難がある気がします。

とはいえ、アイデアとしては納得できるところもあるし、オプションルールで1枚カードを右隣に渡すというものがあり、テコ入れしてみる価値はあるかも知れません。


Millionary
尼亭初参加のミッシー持ち込みゲーム。姉御、Danzigさん、MIZさん、ミッシー、私の5人プレイです。

氏がビジネスゲームやレースゲーム好きという事もあり、所有ゲームがよくかぶります。他者との棲み分けを図る上でマイナーゲーム指向というのも、かぶる要因だと思いますけどね。

さて、このゲームはMicroSoftやShell石油等の実在の会社を用いた株/オプション取引ゲームです。

各銘柄の株価だけでなく、各プレイヤーの保有株を全てゲーム盤に表現するようになっているので、一望できる上、見栄えが非常に良くなっています。

雰囲気はまさに、株式市場の株価ボード感覚であり、私の様な株ゲー好きにはたまりません。

株価の変動は非常にシンプルで、買えば上がり、売れば下がります。株価が200ユーロを越えると株式分割が起こります。これもなかなか凝った仕組みです。

株価の変動に伴い、各種指数(ダウ平均やDAXなど)も変動します。指数を扱うゲームというのも珍しいのではないでしょうか。

このゲームでは株の売買以上に活用するのがオプション取引で、これを利用しなければ、大きく儲ける事が出来ません。

オプション取引とは、先物取引の証拠金のようなもので、一定の株価での購入権です。うまく読みが当たれば大きく儲ける事が出来ます。仮に目論見が外れても、権利の売買なので放棄すれば良いだけです。元本以上に資産を失う事はありません。

プレイの流れはアクションカードを引き、そのカードに書かれた銘柄の売買ができます。株を購入したら上昇するのは良いのですが、売るためにはまたその銘柄のカードを引かなければなりません。

アクションカードをひいた後、ストラテジーカードを引けます。このカードはためる事ができ、アクションカードとほぼ同様の事ができるので、序盤はみずてんでアクションカードを引いて、その後手札に貯めた任意の銘柄のカードをプレイしていく事になります。

100万ユーロ貯めると勝ちになるのですが、オプション(特に指数)が凶悪です。Danzigさんの買ったオプションがうまくいって、元手50000ユーロが一気に100万ユーロを突破、たったひとつの取引で勝利条件をクリアしてしまいました。

ちょっと指数の値動きが荒すぎるので、やや大味な展開となりました。指数の値動きは、もっと抑えても良い気がしました。

しかし、見ているだけでワクワクするようなゲーム盤は一見の価値がありますし、結構長時間ゲームながら、だれる事も無く楽しめました。是非リプレイしてみたいゲームです。


S.U.B.Z.E.R.O
雪合戦がテーマのフリーゲームです。

最近フリーゲームが多いのは、ラミネーターを購入したので、制作作業をやってみたかったというのも理由のひとつです。

このゲームは各プレイヤーがバトルフィールドで雪玉を投げ合います。

手札の中から、各アクション(雪玉を作る、投げる、移動する、かわす)をプロットし、一斉公開します。

カードの中にはヒットエンドランとか、ヒットエンドアウェイ等、複合技が可能なカードがあり、こういうカードを以下に有効に利用するかがカギとなります。

Danzigさん、MIZさん、ミッシー、私の4人プレイです。

攻撃は最大の防御なりと言いますが、雪玉を投げるためには、当然雪玉を作らなければなりません。この作るアクションが手札に無ければ辛い。当たらないように逃げるしかありません。私は序盤これが引けず、防戦一方になりました。

5発当たったら負けルールで行いましたが、Danzigさんにいじめられ続けた私が敗者でゲーム終了。

今のままだと、う〜ん、なんだろ。もっとヒネリが欲しい。とにかく盛り上がる要素に欠けるんですよね。このゲーム、アイデア次第では、もっと楽しくなりそうなんですけどね。つまり、ロボラリーやピラニアペドロのようなプロット形式で移動方向とかも事前にプロットできるようにすれば、絶対いけるような気がします。


Shipwrecked
無人島ボードやカードのイラストが綺麗な競り系ゲームです。特定のカードかもしくはカード全体の得点が一定以上になれば勝ちになります。

カードを獲得は競りで行われます。競りは入札カードを裏向きに写真のようにボード上に並べていきます。

入札カードは「PASS,STOP,STRIKE」の3種あります。STOPを出したプレイヤーはそこで競りを中断する事ができます。

その時、STOPが一人だけで、誰もSTR}IKEを出していなければSTOPを出した人が勝ち。STRIKEが1人だけならSTRIKEを出した人が勝ち。STRIKEが複数いればキャンセルしてSTOPを出した人が勝ち。

STOPが複数いる場合、そのカードより以前に出したPASSカードの枚数が多い方が勝ち。同数ならロックが発生します(劇ショボです)。

勝ったプレイヤーは、その競りが確定したタイミングに応じたチップを支払ってカードを獲得します。これは入札の序盤ほど高く、後になればなるほど安くなります。

ロック発生時は、ストップを出した人でPASSカードの枚数が同じ人は全員チップを支払いますがカードは取れません。

よく発生するのパターンとしては、どうしても欲しいカードがあるため、1枚目でSTOPを出した。同じ事を考えている人たちはSTOPを出す。

しかし、誰もSTRIKEを出している人は無く、1枚目なのでPASSカード枚数は全員同じなため、チップだけ放出となってしまいます。ゲームデザイナーもこれを表現したかったのでしょう。

MIZさん、ミッシー、Danzigさん、私の4人プレイ。

一番良い展開は、Strikeカードを出している時に誰かがSTOP宣言する事です。ただ、Strikeは1枚しか無いのでタイミングが難しい。早出し時は得てして誰もコールしないものです。STOPカードを出している人も、必ずSTOPしなければいけない訳ではありませんので、なかなか勝てません。

そうなったら、単独STOPに期待する訳なのですが、競り終盤に近づけば近づくほど、購入価格は安くなるので、誰かしかSTOPカードは持っているもの。よってビッドロック発生となります。

なかなかうまく競り落とせない中、独走したのがMIZさん。必ずと言っていいほど、Strikeを終盤まで温存して勝ちをさらいます。私はこらえきれずについ、序盤でStrikeを出すは、終盤でロックするはで全然良いところありませんでした。

競りゲームとしては、非常に手軽いですし、個人的には気に入ってます。geekでは低評価ですし、タダみたいな値段で売られてますが、面白いゲームだと思います。


HOLIDAY
かのシドサクソン作のゲームです。マロニーの遺産の原型ですが、マロニーの遺産より面白いという評判のゲームだったのでプレイしてみました。

このゲームはgeekに公開されているものを使用しました。オリジナルは入手難なので、個人で楽しむ分には良いのではないでしょうか。

このゲームでは全員が団体で各地を訪問する形式を採ります。毎回の行き先を競りで決めていきます。

各競り毎に曜日が進んでいきます。各プレイヤーには目的地と曜日毎のポイントが書かれたカードが10枚ずつ配られています。

いかに高得点の日に自分の行きたいところに行くか? できればその行き先を自分で競り落とす事無く、他人に落としてもらうかが重要です。

この自分の行きたいところを他人に競り落としてもらった時の快感は、エクスペディッションで他人が探検してくれて「あ、どうもどうも」というのに似てます。

獲得したポイントと競りで使用する資金は別物ですが、最終スコアに影響するため慎重に競りをしなければなりません。資金を使い果たしてしまうと、全くの他力本願で他人の決めた行き先に従うしかありません。

カードを使い切ったらゲーム終了になります。私は他人に連れて行ってもらう事を考慮して、レアな土地を優先的に訪問し、あとは基本的に流れに身を任せて資金温存しました。

今回私のこのメリハリ作戦が功を奏したようです。ゲーム序盤のみんなが様子見している時に、安い価格で訪問できたため中・終盤が楽でした。途中優勢を意識したため、カードを早く使い切ろうと、低いポイントでもカードを減らしていったのも良かったようです。

最後はミッシーの乾坤一擲の訪問先に相乗りできて勝つ事が出来ました。

ショボいコンポーネントにもかかわらず、好評でした。さすがはシドサクソンですね。また機を見て持ち込みたいと思います。



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