WGG合宿in高松(2007/04/28〜2007/04/30)

今年もやって参りました。GW恒例のWGG合宿です。

【一日目】

Yspahan
合宿第一弾ゲーム。

ケイラスを出している会社のゲームという事で、重いゲーマーズゲームかなあと思い敬遠していたのですが、先日の18GL会でプレイし、手軽にできるゲーマーズゲームである事を知ったため、早速フリーのPC版をプレイ。はまっていたところです。

経験者が入った方が良いという事で、インストも兼ねてイスファハン卓に入りました。

このゲームは、良くあるアクション選択・決算系のゲームですが一番優れているのは、9つ使用するダイス。手番プレイヤーが、ダイスを振り、その出目と分布によって、選択できるアクションとその威力が異なるという非常に斬新なシステムです。

ダイスを使うゲームは運ゲームというイメージがどうしてもあるのですが、多くのダイスを振る事で、その運の要素を軽減し絶妙なランダム要素を生み出しています。

建設・キャラバン・キューブ配置の3種類による得点方法があり、さまざまな戦略が採用できるのも魅力。

戦略としては、一週目はキュープ配置はほぼ不要でカード・リソース集めと建設に徹する。
建設はラクダは無視。+2金を取り、カードを取り続ける。ラクダは、建設でのラクダ無視か、1対1転換でまかなう。
必要な建設は、4金の建物ふたつで基本的には良い。

このコンセプトで行きました。

今回は経験者の利とカード運にも恵まれて、逃げ切り。

今回の合宿では、2回プレイしました。ヘビーローテーションになるゲームだと思います。


Bungee
swimやジンラミーのテイストを持つゲーム。

カードを捨て札か山札と交換していき、得点を減らしていくのが目的のゲーム。
同じランクのカードは同時に捨てる事が出来るので、ハイカードも重要な意味を持ちます。

得点を5点以下にすれば「バンジー宣言」可能。宣言から1巡し、一番得点が少ない人がそのラウンドの得点が−10点になります。これを6ROUND行います。

先に5点になったとしてもバンジー宣言から1巡は誰もがバンジー宣言でき、同点の場合は後有利のため、5点ぎりぎりではバンジー宣言して良いかは難しい。

また、バンジーカードというものがあり、基本的には0点なのですが、これは上がった時のみで、上がれないと10点になってしまいます。

そしてSKIPカード。これは手番が飛ばされてしまいます。よって、ハイカードを貯めて一気にだそうと思っている人に対しては、バンジー宣言後にSKIPカードを出す事で、「ぎゃぁぁぁぁぁ」という事になります(^o^)。

私は一度も上がる事無く、また一度もバンジーカードを拝むことなく惨敗。

パーティ系カードゲームとしては面白いのではないでしょうか。


Notre Dame
名声ポイントを高めていくゲーム。
非常に評判が高い、ゲーマーズゲームで注目の作品です。

手番に行うアクションは各自均等に用意されたアクションカードで行うのですが、これをハーツの要領で隣のプレイヤーにまわすのが斬新。

アクションは各自用意された都市ボードにアクションキューブを配置する事によって表現されます。キューブは有限なので、キューブ自体もアクションで調達しなければなりません。

その他、お金や直接ポイントを獲得したり、疫病対策したりするアクションがあります。疫病ポイントが上限を超えると、2点減点の上、キュープを1つ失います。アクションを行った後、特殊効果を1金支払う事で実施できます。同じアクションを複数回選ぶ事で、その効果は累積していきます。

つまり、お金もキューブもポイントもみんな欲しいし、疫病対策はしないといけないし、同じアクションを複数回実施して、より1アクションあたりの効果を高めたいという無い物ねだりの悩ましいゲームになっています。

今回のセッションは皆初プレイのため、全員が手探り状態で進めていきます。私は公園と疫病対策に注力し、他は無視する作戦。

HAL99さんは、疫病対策は無視して、他のイベントを重視するようにしました。そのHAL99さんは初期ノートルダムで、なけなしの3金を支払ったのが敗着で、お金はないわ、疫病でキューブは取られるわで序盤早々に脱落。

私は公園と疫病対策にだけ注力したのが疑問で、資金繰りに苦労しました。特殊効果をもっと活用し、一気にキューブ移動すれば、もっと他のイベントも選択できたでしょう。

また、公園をとった以上、地道にポイントを上げるイベントを取るよりは、車移動の方が良かったかも知れません。

ジレンマの多さはゲームの面白さに比例する典型的な例かも知れませんね。再戦希望ゲームです。


Alchemist
WGG合宿最大の話題作となりました。結局この期間中に4回立っていたようです。

各プレイヤーは配られた素材を組み合わせ、レシピを作成していきます。
レシピは10種類(1〜10点)あります。手番には新規レシピを作るか、他人のレシピを作るかのいずれかです。

自分が作ったレシピは以後、自分自身では使う事が出来ません。また各レシピ完成後、そのレシピの場所に対応した素材を2つ獲得します。

レシピを作ると、そのレシピのオーナーに素材を1つ渡し、残りは廃棄になります。
レシピに使用できる素材は1〜5個。同じ素材は2つまでしか使えず、同じレシピは1つしか使用できません。

どれか3種類の素材が枯れたROUNDでゲーム終了。ゲーム開始時、各プレイヤーには自分の色が秘密裡に配られていて、その色に対応する素材がより多く消費されている事でボーナスポイントが得られます。

まずは1戦目。とりあえず、高得点のレシピを2つ作って手なりでプレイしていたら、勝ってしまいました。なんか全然実感がなく、そこは不思議なゲームだねで終わったのですが、感想戦で勝因を研究しているうち、これは序盤のシステムが非常に重要なのではないかという意見になりました。

つまり、高得点のレシピは他人に制作されにくくした上で、自分だけが高得点のレシピを作れるようにし、低得点のレシピは他人にどんどん利用してもらう事がこのゲームで重要という事になります。

これを戦略として詳細にブレイクダウンしますと、最高点である10点のレシピは5キューブ利用の困難なものにする。
3点位のレシピは1個でできる簡単なものにして、利用してもらう。
そのレシピから獲得したキューブを利用して8〜9点のレシピを作成できるようにする。
となります。

レシピの内容や得点(相場)は、あくまでも相対的なものなので、他人の作戦に合わせた大局的な相場観が必要になります。

2戦目はこれらを踏まえたレシピを作ったバブー氏の圧勝。この手順がそのまま定跡となりました。
バブーシステムといって良いでしょう。

実際プレイすると、金縛りにあったようになり、バブー氏のレシピを作るしかないようになってしまいました。
よってレシビが完成する2巡目で実質ゲームは終了していた感じです。

将棋の作戦のひとつに「藤井システム」というのがありますが、あれと同じで、非常に序盤が重要。2巡でゲームが決まるゲームで、手拍子にプレイしていたら即死亡という厳しいゲームです。

初心者手出し無用、ゲーマーのためのゲームといえるでしょう。



Munchkin
レベル10にすれば勝ちになるRPG風カードゲーム。

なんていうか、国産カードゲームにありがちなゲームで一番苦手なタイプのゲーム。
これとか、各自が役割を担当するゲームとかが苦手なんですよね。

多分好きな人と嫌いな人で好みがはっきりと分かれるゲームだと思います。

これ以上のコメントは無しにしておきましょう・・・。


POISON
クニチィーア先生のミゼール系の作品。

3種類のスート(薬品)にカードをプレイしていき、13を越えるとバースト。その薬品を取らされます。
ゲーム終了時、一番多く取ったスートは無関係になります。その他のカードはマイナス1点。
但し、ポイズンカードは、どのスートにも関係なく一律マイナス2点になります。

よって、手札で強いスートは、積極的に取りに行く事になります。

ただ、ポイズンカードがあるため、得意スートでも毒を混ぜられてしまうと、取るに取れず、いわゆる我慢比べの洗面器系ゲームになっています。

中途半端に取りに行って大失点喰らう位なら、適当に喰らっておこうかとか、非常に悩ましい。
カードも1、2、4、5、7しか無く、7はほとんど出すタイミング無い。

イエローストーンパークとかが好きな人なら楽しめるゲームだと思います。当然、WGGには大好評でした。



大聖堂(Die Säulen der Erde)
私の2006年ベストゲーム。HAL99さんをして、「これがあればケイラスは要らない」と言わしめたゲーム。
Danzigさん、MIZさん、私の3人。

私は序盤、税金2固定とポイント+1のカードを獲得し、逃げ切りを図りましたが、最終ラウンドで大失着。建築家2人のイベントが出て、1アクション減り、仕方ないのでカードを活かすためにも5点取りに行ったのですが、これは大悪手。

一人目の+3はともかく、二人目の+2は無かった。6点や8点獲得できる源としての職人カードを押さえるべきでした。こんなぬるいプレイをしていたらだめですな。

これとノートルダムは、例会の本命中の本命ゲームでしょうね。


Mauer Bauer
各自が決算カードを保有して、独自の決算を行なっていくゲーム。
このゲームは序盤しゃがんでカードを貯め、一気に捲るのが有効。

今回はみんながバラバラで一切決算が起きない展開が続き、孤立したタワーとか、海岸のタワー等が高得点の展開になりました。私は序盤にこれらのカードがいっぱい来たため、堪えきれずに使いましたが、カード交換できない辛さで、じりじりと差を詰められます。

バブーさんが、着々と海岸線に拠点を作ったため、途中から海岸線カードを引いたもの勝ちという追い込み有利の展開になり、後方からきっちりと差されてしまいました。

やっぱり逃げ切りは難しいですね。

私は大好きなゲームなのですが、評価は今ひとつ。良いゲームなんだけどなあ。


Who Said That?
バブーさん所有のゲームをプレイして、感銘を受けたHAL99さんが購入したものの、それが同名の別ゲームだったため、仕方なくカラーコピーして作成したというエピソードを持つゲームです。

親がお題を出して、その答えを各自が書き、誰の答えかを当てるパーティゲーム。
本当の事を言う必要は無く、受け狙いの回答もOK。当然、そのボケかたから、誰のボケかを判断する事になります。

今回の合宿では「ポテンシャル」という言葉が流行語になったため、ポテンシャルがらみの回答が多かったです。

たとえば、「あなたのニックネームは」のお題には、「ナニワのポテンシャル」とか。多いに盛り上がりました。

「ばぶばぶばぶりん」という回答を自分で臆面もなく書いてたら偉いよね〜という話をしていたら、やっぱりバブーさんの回答でした。脱帽です。

私はいずみさんとHAL99さんの回答は結構当たったのですが、MIZさんやDanzigさんが全く当たりませんでした。今後の課題ですね。

内輪で楽しむのに適したゲームといえるでしょう。


Age of Steam Expansion - Mississippi Steamboats
今回の合宿の大トリをつとめるゲーム。MIZさん、HAL99さん、私の3人。

今回の拡張マップはミシシッピー沿岸マップ。細長いマップで、ニッポンレイルを思わせます。このゲームのUrbanizationアクションで都市は置かず、かわりに蒸気船を登場させます。

これは移動都市というイメージです。Urbanizationを選択した人は、所定の場所に船(都市タイル)を置きます。沿岸都市と船を結ぶ区間には、リンクは不要。つまり共用領域になっています。変わりに、ここに運び込むと、+1ボーナスが入ります。船は毎ターン、2Dの目で移動していきます。

マップ中央にはミシシッピー川が流れていて、両サイドの都市が分断されています。ボード上部の1箇所を接続しない限り、蒸気船を使用しないと反対側に渡る事が出来ません。

3人なので、選択するアクションに不自由は無さそう。

荷物の状況を考えると、以下の選択肢が考えられました。
1.Engineeringで白1〜黒6都市を繋いで2リンク
2.locomotiveで白5〜白4都市を繋いで2リンク
3.蒸気船に荷物をふたつ運び込み1リンクで2金獲得。

どれを選択しても不満はなかったので、無借金で初期オークションはオリ。資金温存します。気分的には、1,2のどちらかが欲しかったのですが、HAL99さんがFast Moveで1の路線(疑問手)。MIZさんが2.を選択しました。

私は仕方なく蒸気船を北部に出し、4金獲得しました。このゲームをプレイした事がある人なら判ると思いますが、1手目に4金取れると後が非常に楽。

北部の黒1、黒2の2都市は初期荷物がそれぞれ5つずつあるため、荷物は豊富。
この2点間での3リンクルートは確保できていて、黒3との接続での4リンクも確実。

後は競合用の黒4と繋いで青都市を確保できれば、死角はほとんど無し。路線は独占しているため、荷物さえ枯れなければ良く、競合用に複線化と蒸気船を出す事で荷物の温存だけ心掛けました。

60%ほどターンが終わったところで、私の借金が一番少なく、収益も一番多く、差が拡大しそうだったため、ここで協議終了となりました。

HAL99さんは、序盤に1リンクで荷物を運んでしまったため、荷物が早期枯渇し、伸び切れませんでした。
MIZさんも、目先の利益に走った結果、荷物不足で低迷しました。

私の北部は荷物は多く、東西を結ぶ唯一の陸地に近いため、ここを独占できたのが大きかったです。
3人プレイなのでうまくいきましたが、4人ならこうはならないでしょう。

初期状態だけでは都市が少ないため、蒸気船を出さざるを得ません。
登場させた時以外は、運任せの部分がありますが、船への積み込みには+1獲得できるため、沿岸都市を押さえる事は重要です。

今までプレイした拡張マップの中では一番楽しめました。

これはこれでのんびりプレイできて良いですが、是非、次は4人位でプレイしたみたいです。


最後に
都合により紹介できませんでしたが、この他、百科審議官やマジカルハックもプレイしました。百科審議官は船上ゲームの定番になりつつあります。グルメ関連では、一鶴やサシたらいも堪能できて満足のいく合宿でした。

最後にこの場をお借りしてホストのHAL99夫妻に御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。



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