WGG合宿in高松(2004/05/01〜2004/05/03)

最近は日帰り高松とか、しゃがみとかでまともに参加できなかったWGG合宿ですが、久々にフル参加できましたので、そのレポートです。

【一日目】

GhostInTheBox

bone5さんが、このゲーム合宿に合わせて2年4ヶ月もの長時間を費やして翻訳したという渾身の作品。 ただ、説明によるとコックリ+心理ゲームで・・・とか、コミュニケーションツールで・・・とか、犠牲になって・・・とか様々な前置きがつき、嫌な予感がしましたが、途中で手を挙げたら呪われるらしいので無制限一本勝負の全員強制プレイとなりました。

このゲームはゲームマスターからGhostに関する12の質問を参加者が応えていきます。この質問に答えるうちに謎が少しずつ明らかにされていきます。このGhostがいったい誰なのかは、巻物の中に書かれているとの事なので、推理ゲーム仕立てのコックリさんだなと思いました。

この質問の内容ですが、好きな食べ物はとか、5択問題とかもあるのですが、ほとんどが、イメージをして下さい・・・で始まるなが〜い説明を聞かされます。さすがは21ページに及ぶ翻訳大作。長文を聞かされた後、印象に残った人物や物と、その理由を各自が回答していきます。

回答した後は、どの回答をGhostが気に入っているかを決めます。決め方はダイスを振り、その目に対応した設問「男の人」「年齢が偶数の人」「東側に座っている人」で対象者を絞っていきます。

その人の回答が、あらかじめルールブックに書かれた回答に対応したGhostに関する情報が公開されていきます。この情報というのが、非常に漠然としていて、「動物を飼っている」とか「自分に自信を持っている」とか「川のそばに住んでいる」とか、全然限定できない情報が明かされていきます。

こんな情報で、限定できるんかいなという不安を感じながら、イマジネーション問題に耐えながら、よようやく最終問題を終え、bone5さんの、コングラチュレーションの言葉で、ようやく解放されるという安堵感が・・・。

そして、誰も回答がわからないまま、いよいよ巻物がオープン。いったい誰だったんだろうと皆が注目した結果、その幽霊の正体はバーナード氏で、ドイツの調教師!。誰やねんそれっ!、罵声が浴びせられる中、ゲーム終了。

bone5さんの言われたとおり、架空の人物による、単なるコックリさんにコミュニケーションツールを付加したもので、全くゲームというものではありませんでした。

前向きに考えると、このゲームは全てが別の霊になっているようなので、複数BOXを開ければ、別シナリオ、別の巻物によるゲームが体験できるのかも知れませんし、まぁ、各メンバーの珍回答で盛り上がった事を考えれば、時代を先取りした新種のパーティゲームという事で存在価値を見いだせるかも知れません。でも、HAL99さんの部下のT嶋さん、災難でしたね・・・。

hansa
ハンザ同盟による、貿易と商品売買のゲーム。各プレイヤーは手持ちの資金のある限り、船移動・商品購入・商品売却・営業所設立のいずれかができます。

購入した商品は、売却するか、営業所を設立かいずれかができます。営業所のある場所でしか、売却できません。商品には、1〜3のポイントがあり、ポイントの数だけ営業所が設立されます。各都市で最大の営業所のあるプレイヤーに、商品購入時の代金が支払われます。

勝利条件は、営業所拠点がある都市数+商品ポイントです。bone5さん、MIZさん、Juliさん、私でプレイ。

ゲーム開始時、初期の営業所を配備できるのですが、ここで明暗が分かれました。交易都市は、矢印の方向しか移動できないため、都市間に有利不利があります。一方方向しか移動できず、かつ、環状線のような魔のトランアングルを形成したMIZさんに資金がどんどん流れていきます。資金が多いと、その分だけアクションができるため、有利が拡大していきます。

なんとかMIZさんの都市を使わずに済ませたかったのですが、少ない資金でポイントを獲得しようとすると、結局便利なMIZ航路を利用せざるを得ず、各プレイヤーがあくたまを繰り返し、MIZさんの圧勝。

大変面白いゲームだと思ったのですが、各プレイヤーの意見は厳しく、「華が無い」「地味」「卓越した物がない」など、手厳しい評価。でも実力は十分あると思いますよ、まあ巨人でいえば、清水みたいなものと思えば良いのではないでしょうか。

RollerCoaster
遊園地のアトラクションが美しい、故・河童の三平氏を偲んで、氏の所有されていたゲームをプレイしました。ドミンゴさん、bone5さん、babuさん、私でプレイ。

このゲームは各プレイヤーが所有するアトラクションに他のお客をひっぱりこんで、ポイントを獲得していくゲームです。

お客の移動は、ダイスで行います。ダイスは2種類あり、お客の色と移動数が書かれており、それに従ってお客を移動させていきます。

各アトラクションにはポイントが決まっていて、高価なアトラクション程、ポイントも高くなっています。アトラクションはイベントカードの中のオークションカードによりセリで購入します。

ポイント計算は、自分の手番に自分のアトラクションにお客を連れ込めばポイントは2倍、自分の手番に他人のアトラクションにお客を連れ込めば、各ポイントを当事者間に付与します。

ゲーム開始時、各プレイヤーには2種類のアトラクションをランダムに2つ初期配備されるのですが、最強のローラーコースターが2つ私の手元に配られました。ボイントが高いので、当然支出も多く、「オークションが資金不足で不利やん」と思っていたのですが、目先の高ポイントに目がくらんだか、皆、吸い込まれるようにローラーコースターに客を連れてくるようになり、どんどん私にポイントが入ってきます。

中盤以降は資金や各自のアトラクションもたまってきますので独占ポイント狙いや、ローラーコースター閉鎖や他人のポイント奪取等の妨害カードで私の優位性がほとんど無くなったのですが、序盤の有利が大きく、私が勝ちました。

局後の感想では、ローラーコースターは初期配置の対象からは除外すべきだという声が大きかったようです。確かにバランスを考えるとその方が良いでしょうね。ボードはとてもきれいですし、オークションも通常のやり方に加え、ブライント、ダブル、ブラインドダブル等いろんなバリエーションが楽しめるようになっていて、なかなか楽しめる仕上がりになっています。



VieleDingen
場に並べられたイラストカードを、お題に従って獲得していくゲーム。

各Roundで発表されるお題は、「あ」で始まる言葉とか、「か」で始まる言葉などになっています。

プレイヤーは、場札をお題に従って獲得する訳なんですが、正解というのは、各プレイヤーのノリになっています。たとえば、フライバンの書かれた絵を、「り」のお題で、「料理」、「く」のお題で、「Cooking」等回答します。

まあ、上記の例なら、誰もが納得してくれると思いますが、「ほ」のお題で、「ホットケーキを焼いてるところ」とか、「ひ」のお題で、「火を使った料理」とかは、非常に怪しくなってきます。いかに各プレイヤーを納得させるかが面白い。

どう考えても、ノリが悪いなとか、他人が沈黙したら、自主回収したりする様が非常に楽しい。

困ったときの色シリーズというのが、好評で、青いかばんとか、イエローフラワーとかを発表、初めは渋々他者も納得してくれましたが、そのうち、今回限りやでと釘を刺され、「色は一回限り」とか、勝手にローカルルールが作成されました。

同じ回答は発表できないので、他人に先に言われると、自分の手番で「うーん、なんやったかなー」と考え始めたりで、終始爆笑、笑顔が絶えません。

ゲームは結局、きれいでセンスのある回答で皆を感心させた、ドミンゴさんが勝ちましたが、笑いをとれなかったから、勝った気がしないなーが局後の感想になる程。メンバー次第で、いかようにも発展するゲームですが、かなり盛り上がるパーティゲームだと思います。

【二日目】

ACQUIRE
二日目の、おめざゲーム。朝はやっぱりアクワイアですよね。bone5さん、Danzigさん、ドミンゴさん、Juliさん、私の5人プレイ。

Tower単独トップ確定で、Luxorトップという状況。私はここで、Luxorトップ確定しつつ、Festival2位狙いというのが、最善手だったのでしょうが、インペのまわりのタイルが多かったので、インペ買いに走ったのですが、これが良くなかったようで、ラグザートップを奪われ、フェスティバ、インペ2位というのは、損をする取引でした。やはり、あまり欲張ってはいけませんね。

しかし、本当の敗因は別の所にありました。ゲームも終盤になり、トップ目争いをしていた私ですが、Danzigさんの手番の時、さりげなくTowerのチェーン数を数えていたら、既に41overしてるやん!。どこで41件越えたんやろ。このまま誰も気が付かずに私の手番になれば良いけどと思ってましたが、私の直前、bone5さんが気づき、bone5さんが僅差(私と700点差)で勝利しました。

私の手番かドミンゴさんの手番で終了してたら勝ちでしたし、Danzigさんは、自分でホテルを立てて終了させれば、勝ちでした。最後のRoundは、3人が自分で勝てる状況だったのに、そのうち2人が勝ちを逃がすという、ぬる〜いアクワイアでした。

ビンゴ
これも、河童の三平氏の所有ゲームより。簡易ビンゴゲーム装置。別に特に変わったものではなく、普通のビンゴ。でも、そこはWGGなので、ビンゴに勝った人が、次にプレイできるゲームを選択しましょうという事になりました。

装置の形が、昔板東英二が関西ローカルでやっていた、「ビンゴ、シュート」と叫んでバニーちゃんが、「18番ですっ」とか可愛くしゃべる番組のビンゴ装置を思い出し、そのマネをしたりして、みんなが場を盛り上げます。

ビンゴはからきし駄目な私ですが、何故か無駄ツモが少なく、FREEを使わずして1列揃えて、ビンゴ。チェーテンを選択しました。

結局、今回の合宿では、事あるごとに、ビンゴが登場し、ゲーム選択に活用されていました。

チェーテン
ビンゴで勝利したため、チェーテンが実現。メンバーは、柊さん、Juliさん、ドミンゴさん、私です。

大好きなゲームで、最近流行の近代でもやってみようかしらんと思っていたのですが、ナチュラルでやるにしろ、近代にやるにしろ、煮えきれない手牌が続き、自分のフォームが崩れ、ボロボロ。あっという間にバーストしてしまいました。

近代なんてのは、余裕がないとできるものではありませんね。

ATTIKA
ギリシャ半島の都市国家の繁栄を目指していくゲーム。

HAL99さん曰く、牛乳瓶のフタみたいなタイルをボード上に配置していき、ボード4隅に配置された神殿間を自分のタイルで連結するか、30個のタイルを出し切れば勝利になります。bone5さん、MIZさん、Juliさん、私でプレイ。

インストしてくれたbone5さんによると、神殿間を繋ぐのは、誰かが邪魔するので事実上無理なため、タイルを出し切るしかないんですわとの事でしたが、ゲーム開始早々、bone5さんに、あっさり連結され、あっけなく終了してしまいました。みんなぬるすぎるわと言われる始末。

このゲームの面白さを十分わからない間に終わってしまいましたが、高評価になるのもわかるような気がします。

是非、またプレイしてみたいゲームです。


Make'N'Break
写真(右)に書かれたイラストを制限時間内に作成してポイントを獲得するアクションゲーム。

難しい図形程、ポイントも高いように設定されています。写真の3点カードは最難関に属しています。

カードの中には、色指定が無いものとかもあり、こんなおいしいのが何で3点やねんとかいうものもありますが、そこはアクションゲーム、ご愛敬でしょう。

制限時間はダイスで決め、ダイス目に対応したタイマーが用意されている等、なかなか凝った作りのゲームに仕上がっています。

シンプルルールで、誰でもプレイできるアクションゲームの佳作といえるでしょう。


八八
合宿といえば、八八。今回も八八がプレイされました。

実は私、このゲームは非常に苦手であり、別の卓に行こうかとも思っていたのですが、招聘されたため参加しました。

開局早々、はねけんを獲得し、上々の立ち上がりだったのですが、以後弱気の虫が出始め、降り賃で、ほぼ原点に逆戻り。

極めつけは、十一を単一と間違えるなど、相変わらずの大ボケぶりを発揮してしまいました。WGGローカルルールで、豚一にしようかなど、散々でした。


シャングリラ
秘境に存在する12の村で自分たちの勢力を拡大するゲーム。勢力拡大を行うためには、自分の弟子(スタックされたタイル)を旅立たせるという発想が面白い。

弟子を旅立たせると、何故か、村の間の橋が崩壊します。

そのうち、村が孤立しますが、その時にその村に配置されたタイルがポイントになります。HAL99さん、ドミンゴさん、Danzigさん、私でプレイ。

旅立ちが発生する時は、他人の弟子も存在すれば、同時に移動するので、他人が軍拡した場所にコバンザメします。HAL99さんも、それに気が付いたようで、軍拡すると皆が群がってきます。

そうなると、隣接する村にとっては脅威。何せ大群が村に押し寄せてくるわけですから。ただ、これを逆手にとって、侵略される側からカミカゼ攻撃するのが意外と有効な事がわかりました。当然、丸腰状態で突撃する訳ですから、負けることはわかっているのですが、そうする事で、村間の橋が壊れ、それ以上の被害が及ばない事になります。

また、軍拡された村を孤立させるため、カミカゼ攻撃を行い、弟子タイルを凍結させるのも有効な事がわかりました。意外と奥が深い。

私は、自分の勢力が強いところを拠点にして、隣接する村を徐々に侵略していったのですが、反面、無風区域を多く作ってしまいました。また、侵略の過程が他者へ警戒心を抱かせて不必要にて気持ち作った気がします。

反面、セカンドベネフィットで息を潜めていたドミンゴさんの勢力が気が付けば手をつけられないくらいに拡大し、誰も止められない状態になり、勝利しました。相変わらず、ゲーム勘がいいですね。感心します。

非常に優れたゲームで朝シャン(朝にシャングリラをプレイする)候補と思うのですが、まわりには単なるネタ扱いにしか見られませんでした・・・。


7人の賢者
MIZさんリクエストの交渉ゲーム。

このゲームは前評判が非常に芳しくなく、プレイヤーから手が上がったゲームとか、友達を無くすゲームとか、重い交渉ゲームとか言われておりましたが、何事もやって見なければわからんだろうと、積極的にこのゲームに参加しました。

4人用と5人用でゲームが全然違うようですが、4人でプレイしました。

雰囲気はコスミックエンカウンターですね。攻撃側と防御側でチームに別れ、買った方が勝利ポイントを得て、負けた方が魔法カードを獲得します。

4人プレイだと、ペア戦になりますから、誰かと誰かが手を組んだ場合、残った人同士で戦うことになります。

これが5人だと、2対3になりますから、勝ち組同士が手を組んだ場合、残り3人連合が組めます。戦略に幅がでる分、ゲームとして面白いのは5人用みたいですね。

このゲームのどこが、重くなっているかというと、毎回交渉して仲間を探していく・・・つまり昨日の友が今日の敵になるところや、分け前としてもらえる勝利ポイント交換等、仲間同士の裏切りをサポートするようなカードがディプロマシーのような雰囲気を醸し出しています。

ゲームとしては悪くないと思いますが、ある程度、気のあったメンバーで裏切っても人間関係に後を引くことの無い事が前提でプレイすれば、良いかも知れません・・・。

【3日目】
Yellow Stone Park
ほのぼのとしたタイトルで、環境保護系のゲームかなと思ったら、全くの大違い。

結論から言います。久々に感動したゲームで、殿堂入りしても良い位の名作です。

各プレイヤーは1〜7の4色あるカードの中から任意のカードをプレイしていきます。数字カードは写真にあるようにボードに決められた行に置かなければなりません。色は既に置かれている場合、同じ列に出す必要があります。

カードは3×3のマスに収まるようにプレイしなければなりません。ここからはみ出た時は、新たにプレイされたカードを含めて、新しく形成される3×3のマス外のカードを全て引き取ります。これがマイナスカードになります。

カードプレイは2枚まで出すことが出来ます。1枚プレイでは補充できませんが、2枚プレイ時は山から6枚になるまで補充することができます。

プレイした結果手札が無くなった場合、山札・引き取ったマイナスカードのいずれかから補充する事ができます。

この引き取らされたカードを再度補充する事で、マイナス点を減らすのは非常に魅力的に思えたのですが、実際やってみると、これはバックギャモンにおけるバックゲームのようです。そもそも、カードを引き取らないようにプレイすべきだし、手札が減る事は、可能性が減ることであり、これは更なる大量失点につながる可能性があります。でも、やってみたくなるんですよね、これが・・・・。

やってみて思ったのは、阿佐田哲也よろしく、全員が洗面器に顔を突っ込んだ状態でのプレイとでもいうべきでしょうか。誰が先に顔を上げるのかを競うゲームです。

あまりにも面白かったので、3回もプレイしました。そして三回とも負けたのがMIZさんでした。定番ゲームとして、プレイされ続けていくのではないでしょうか。

<最後に>
駆け足でお伝えしてきましたWGGレポートいかがだったでしょうか。私自身久しぶりに参加しましたが、相変わらず熱い・・・。こういう体験ができる事はほんとうに嬉しい限りです。いつもの事ながら、ホストのHAL99夫妻に御礼申し上げます。


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