WGGプレイレポート(2019/06/29)

Myrmes(蟻の国) [BGG]

私がいまやりたいゲームとして呟いたところ、phyさんに拾って頂きプレイ実現しました。phyさん、ちとさん、私の3人。

私が気になったのはやはりコンポーネントで精巧というかリアルな蟻に魅力を感じました。

各ターンは春夏秋冬で表され、3年間で勝敗を決めます。といっても冬は食料供給フェイズなので実質9ターン。各ターンでは、ワーカーを蟻にどんな役割りをさせるか割り振ります。

基本的には地上でフェロモン撒き散らしてリソース獲得して、それをもとにレベルアップして、ワーカー増やしてと、よくあるワカプレやテックツリーの仕組みを蟻の世界に持ち込んだ感じでそれが良く馴染んでます。

上手く出来てると思ったのが、目的タイルで、もらえるVPは同じなのですが、先に達成している人がいると、その人に4VP払わなければなりません。しかも、これを達成するとワーカーが一人減ります。

とりあえず、指針としてはワーカー増やしたいけど、緑緑白白と結構リソースが必要なので、やっぱ地上に出ないかん。

地上に出るためには働きアリが必要。でも働きアリは地上でフェロモン撒くとそれで死亡。働きアリは増やすにも2人ワーカーがいる。ワーカー3人しかいないのに!

地上には外敵がいるので、これをやっつけるには兵隊蟻が必要。毎ラウンドのイベントは自分にあまり都合がよくなかったりするので、調整したいけど、それにもリソースが必要で。。。といろんなジレンマを味わわせてくれます。

私がせっせとワーカーを増やしている間にPHYさんが見切ってさっさと目的を抑えてしまいました。私はLV上げして、よっしゃこれからって思ったときにはラス前ターン。うぐぐぐ、ちょっと遅かったかー。ワーカーも正義とはいえ、増やしすぎました。どこかで見切らないといけませんね。PHYさんが3つの目的をすべて達成して勝利でした。さすがです。

地上に置けるパズル要素とワカプレが見事にマッチしていて、これは名作でした。またプレイしたいです。


Singularity [BGG]

このゲームも私のリクエストでちとさんに持ってきていただきました。

先の蟻もそうなのですが、テーマ性のあるゲームは非常に興味があり、とりわけ人工知能をテーマにした非常に先進的なゲームという事で私が今一番プレイしてみたいゲームでした。

このゲームでは工場を建て、資源を購入・生産し、商品を販売するというオーソドックスな経済ゲームの体になっているのですが、とにかく何をするにも、人を雇う必要があり、それがコストになってきます。普通のゲームですと、借金をすること自体はそれなりに存在し、いっぱい借金すると大変だよ〜というのが教訓としてあるわけですが、このゲームではとにかく借金をしないと全く進まないゲームになってます。

というのも、工場生産とかはまだ良いです。大変なのが人工知能(AI)開発で、これが金食い虫。知的労働者を雇わないといけないので、コストが非常にかかるのです。しかし、この競争は一歩遅れると致命的になります。イメージでいうとマネージャーで機械を購入し続けないと出遅れて価格競争に勝てないので、買い続けていく感じが似ています。このゲームではそれがフードチェインマグネイトのマイルストーンのようなもので表されています。

AI開発すると、そのレベル毎の特典があるのですが、先着1名にはマイルストーン特典もあります。今回私は工場建設に明け暮れてしまい、これを軽視していました。

私の場合、借金で首が回らない状態だったので、これを改善すべく社運を賭けた倉庫拡張と自動運転車ラインの増設で大量生産で収益拡大を図りました。このあたりは街工場の社長の悲哀がわかります。この時点がたぶん借金のピークで40借位がありました。こんな状態だったので、とてもとてもウチなんかの零細企業でAI開発なんてって感じで出遅れてしまったのです。

私は毎ラウンド$50稼いでも、40金はそこから引かれてしまうので、全く儲けがなく、まさに自転車操業でこれは投了するしかないのでは・・・というふうに感じていました。しかし、この考えは誤っていました。苦労してでもAI開発はしなければならなかったのです。というのも、ちとさんも同じように感じていて私と同じくらいの借金をしていたのですが、手数を増やした上でAI開発を断行しました。

結果これが功を奏しました。借金は多かったものの、マイルストーンを次々獲得し、ついに損益分岐点を突破。みるみる借金が減っていきました。半面好財務で優良企業だったPHYさんは、仕入元の資源が急騰し、安価で仕入れられなくなったため、途中で資金繰りに詰まり急失速。私は収入こそ多かったもののAI開発の遅れが厳しく、時代の流れに乗ることはできませんでした。

中盤から急成長した、ちとさんが、ついにLV5のAI開発に成功し、そのまま逃げ切りました。

プレイ時間は蟻の国よりも短かったのですが、全員がそんなはずないと感じたほど濃密な時間でした。

このゲームでは、とにかく資金繰りが厳しく、通常のゲームでは考えられないくらいの借金をしますが、そこに踏み込む勇気が必要です。なので、このゲームで勝つためには、これはもう投了するしかないかもという絶望感に見舞われたときに、そこでアクセルを踏む胆力が試されるゲームといえます。この決断は非常に重く、また厳しい。

このゲームはけっして万人に奨められるゲームではありません。重ゲーや経済ゲームやボンジスキームみたいなゲームを好む人向けといえます。しかし、それが好きな人にとってはとてつもなく魅力的なゲームといえるでしょう。



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