WGGプレイレポート(2019/05/19)

Northern Pacific [BGG]

ミッシーみしまさんの持ち込み鉄道ゲーム。

ミネアポリスからシアトルまでの路線に駅を建設し、そこに入ることで得点を稼ぐゲーム。路線は全員共通で、駅は各都市3名までは入れます。自分の駅に鉄道が停車すると、駅に置いたキューブが回収され、ストックからキューブが支給されます。つまり、自分の駅に停まらずボード上にキューブが残ってしまうと、何もできない羽目に。なのでうまく他人と相乗りすることがコツです。

最終ターンまでミッシーさんが独走してましたが、全員から狙われ惜しくも2位。あまり目立ちすぎるのはいけませんね。雰囲気はスチーブンソンロケットのそれに近いですね。スチーブンソンロケットと違い、要素はこれだけなので、手軽にプレイできます。軽く鉄道ゲームを楽しむには良いかもしれません。


Rolling Stock [BGG]

18xxから線路を引く部分を取り除いたような鉄道会社経営カードゲーム。このゲームはAll-Aboard GamesというKickstarterで18xxを多数公開している会社の作品です。ここの作品をいろいろチェックしていたら唯一、18xx系でないタイトルのゲームがあったので気になってチェックしたのがこれでした。購入しようかなと思いましたが、PnP版があったので、まずはこれからやってみようと思い作成しました。

ルールブックが結構凝っていて、3冊もあります。プレイヤーズガイドと導入編とマニュアルです。まずは導入編から。「初めは絶対失敗する。長時間ゲームで勝てないゲームを延々とプレイするのは地獄だからプレイするにはまずは練習ゲームをやれ。練習ゲームならほんの90分で終わるから。で、2〜3回やってからショートゲームをやれ」とご丁寧に書いてあります。正直、これ翻訳めちゃ面倒やんと思いながらとりあえず一通り翻訳したものの、プレイ機会に恵まれずずっと放置。今回、ミッシーさんが上京されるということで、これは持参せねばと思い初プレイとなりました。

このゲームでは各プレイヤーが山札からプライベート会社を引きセリで獲得していきます。個人で保有しても配当収入がありますが、基本はこの会社をもとに企業を上場させます。初期株価は会社ごとにレンジが決められており、その範囲内でIPOを実施します。

企業は発行済み株式数とその企業が保有するプライベート会社の資金+簿価(額面価格)で次の株価が決まります。つまり、株価が上昇すればするほど、株価を上げるためのハードルが高くなります。面白いのが配当の仕組みでして、先ほどの株価の値動きルールに会社の資金があるため、配当すればするほど株価は下落しやすく、無配にすればするほど会社の株は上がりやすくなります。これは18xxシリーズと逆のパターンです。

18xxでもそうですが、勝利に必要なのは個人資産なので、個人が儲けなければなりません。個人にお金を入れる方法は、主に以下の4つです。

1.プライベート会社からの配当
2.プライベート会社の企業への売却
3.配当収入
4.株の売買

3.は、前述の通り、配当すると株価が下がるのが悩ましい。4.ですが、18xxシリーズの株売買の進化系が見られます。このゲームでは、企業の株価を株価チャートではなく、株価カードで表現しています。株価カードは0〜100まであり、同じ株価のカードは存在しません。たとえば株価が$12の会社があったとして、株価の上下は、xランク上昇/下落という表記になってます。通常ですと、1ランク上昇なら$13とかになるわけですが、同じ株価カードは1枚しかないので、$13の会社があると、1ランク上昇でも$12から$14にジャンプアップすることになります。

これを作者は「会社の株価というのは前回取引した価格にすぎない」と説明しています。実際その通りで、$12の次が$13なんて保証があるわけないんですよね。株は売買したい人の需給で決まるので、それを見事にシミュレートしています。このゲームで株を売る場合、時価では売れず1ランク下の株価で売ることになります。買う時も同様です。なので、18xxの株式ラウンドにみられる、売った株は同一ラウンドには買えないという奇妙なルールも不要です。作者はこうも言ってます「このゲームでは18xxと違い、売った株を買い戻すこともできるよ。どんどんお金は減っていくけどね」。

全員がよくわからないまま、プレイ開始。初期はプライベート会社も安いので、みんな買っていきます。そしてIPOしていきました。しかし、私としのさんはIPO見送りました。前述したとおり、このゲームでは企業は株価上昇に伴い、簿価を増やさないと株価が上がらないので、継続的に企業にプライベート会社を買わせていき、株価が徐々に上がっていくサイクルを作る必要があります。なので、初期数ターンは上場を見合わせ、年金をもらいつつ、3社溜まってから満を持してIPOしました。

今回は、これが奏功して、私のRoboTech社が順調な成長をして勝利しました。

練習ゲームなので、結構早く3時間位で終わりました。次はフルゲームでプレイしたい気満々です。

練習ゲームでは、企業数が少ないのでそれほど厳しくないですが、Automobileの黒キューブみたいに古い会社を保有していると維持費がかかるようになっています。フルゲームだとこういう古い会社を清算するのかどうか胃のキリキリする思いを堪能することができるでしょう。

という事で、まだ本当の楽しみをわかっていない練習ゲームでのこの面白さです。2011年発売のゲームなのに今まで話題になっていないのが不思議なくらいです(鉄道マニアの間では十分話題になっているのかもしれませんが)。いやあ素晴らしかった。是非再戦したいゲームです。


Maxi Bour$e [BGG]

フランス生まれの究極の経済ゲームという触れ込みで当時話題だったゲームですが、まだ学生で高くて買えなかった記憶があります。ミッシーさん持ち込み。

ボードには世界の実在の企業名が多数登場します。1987年のゲームですが、Apple,IBM,P&Gなどは今でも健在。日本企業もSONY,富士フイルム、トヨタ、TDK、キヤノンなど多数。今じゃ考えられませんね。ほとんど中国になっているでしょう。

ゲームはすごろくのように回りながら止まった企業の株を売買できます。勝利条件は5つのセクターの企業を支配すること。1つの企業の株は10枚。6枚以上で支配となります。1回の手番では、2ACTできます。止まった人がまず3枚購入し、他のプレイヤーはセリで購入できます。しかし、手番プレイヤーが3枚おさえているので、他のプレイヤーは残りの株を競るインセンティブがあまりありません。よって、手番プレイヤーが1手番でだいたい支配できちゃいます。

つまり最短5手番で勝利条件に達してしまいます。一度止まったマスは株が空っぽになるのですが、それに対する救済は一切ナシ!。後手番不利なだけやんけー。今では考えられないルールです。BGGでレート4.5なのはうなずけます。

BGGのコメント見ていると、「今までで一番最低最悪なゲームだったぜ」というコメントに対し、「じゃあGlobal Survivalよりも酷いのか」というレスがついておりました。BGGで1.9ですが、どれだけひどいのでしょうか。それはそれで見てみたい気はします。。。


Space Base [BGG]

時間が1時間強だったので、安定の宇宙街コロ。ミッシーさん、Domiさん、私の3人。

ミッシーさんが強化していた"11"や"12"に連続ヒットして序盤で資金力で圧倒。高額をVPカードで揃えて、高収入ゾーンとVPゾーンをうまく使い分けて有利に展開。最後はみんなが5点差位の接戦でしたが、ミッシーさんが逃げ切り勝利。Domiさんは振る目振る目が"1"ばかりでハイカードが不発に終わったのが敗因でした。軽くプレイできるゲームの中では最近これが一番好きです。



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