とんぼり通信97年6月28日 第1号

とんぼり通信は「関西JAGA」通信、WGG通信に続く、3作目のゲームレポートオンラインブックです。
とんぼり通信とは、関西JAGAの長老、三島さんの自宅で開催されるゲーム会をまとめたものです。
今回、初めて行われた三島さん宅ゲーム会を記念して創刊されました。創刊にあたり、このホームページに掲載する事を快く承諾してくれた三島さんに感謝致します。

 今日は私とNIKさんが参加しているからではないのでしょうが、台風8号接近という、絶好のゲーム日和(?)になりました。

 左の写真が、主催者である三島氏。スポーツゲームが大好きで、手に持っているのがお気に入りのサッカーゲーム。かなりのレアものらしく、箱がそれを物語っています。

 今日は丁度「日本vsオマーン戦」の試合があり、皆、ゲーム中でもこの一戦に注目し、熱い声援を行っておりました。サッカーに全く興味のない私には「9点差で負けない限り一次予選通過なんだったら、見るべき試合じゃないんじゃないの?」と思うのですが、こんな発言、サッカーファンが聞いたら怒るんだろうなあ・・・。

 さて、前置きが長くなりましたが、早速ゲームの紹介という前に今日の参加者は、三島氏、NIK氏、平野氏、泉氏、上野(貴)氏、いわた氏、安達氏、吉川氏、不破氏、上野の10名でした。


●Fortune500(PressMan)
 吉川さんの強いリクエストでFortune500がプレイされました。

 一見したところ、モノポリーの亜流の二番煎じゲームという雰囲気なのですが、材料を購入して製品を作り、製品を売るというビジネスゲームの王道を行くゲームです。

 このゲームは、オリジナルルールのままでは、製品を作るまでの工程が非常に手間がかかる上、その割に売った時の儲けが少ないという欠点があります。そのため、交渉ルールを採用し、プレイヤー間で取引(材料の交換や材料や製品の売買代行)を自由にしています。こうすれば、流通がスムーズになり、ゲーム展開がかなりスピーディーになります。

 私がこのゲームを好きなのは、時間がかかるという欠点があるものの、ゲームシステムが洗練されているところです。普通、この手のゲームは先手有利なのですが、これには乗っ取りというルールでリスクはあるものの後手救済策が用意されている事です。また、駒を進める時、サイコロを振る数を目的に応じて変更し、ランダム性を軽減する事ができます。更に、ハイリスクハイリターンの概念が導入されているのも見逃せません。 製品の売買を行えるエリアはボードのある一辺に集中しているのですが、その一辺の一番奥にいけば行くほど、利幅が大きくなっています。この利幅の大きい所を狙った場合、サイの目がオーバーすれば、また1周しなければならないため、資金繰りが苦しい時はどこかで妥協する必要があります。このジレンマが良いゲームの条件になるのではないでしょうか?

 とはいえ、中には「自分の株券を他人の好きな株券と交換できる」なんてゲームバランスを崩す凶悪なチャンスカードもあり、今回はこれが実に効果的なところで発揮されました。$15,000の最安値の保険会社の株を所有する吉川さんが、このチャンスカードを引き当て、いわたさんの「$60,000」の工場会社株と交換することになってしまいました。いわたさんは、数ターン後に乗っ取りを試み、莫大な資金を投入して取り返しますが、すぐさま吉川さんに安値で取り戻され、壊滅的な損害を被ってしまいました。結局この仕手戦で勝利した吉川さんが、他のプレイヤーのマークを振り切り勝利しました。

 結局、交渉ルールをいれても、4時間かかりました。時間がかかりすぎるのが難点ですが、まだプレイされた事がない人でマネーゲームが好きな人には、是非一度はプレイしてもらいたいゲームです。 

●CARABANDE(Gold Sieber)
 おはじきレースゲーム。円形の自分の駒を指ではじき、決められた周を先に回った人が勝ち。写真をみればわかると思いますが、非常に場所を取る日本の住宅事情にそぐわないゲームです。

 三島さん、不破さん、NIKさん、間中さん、平野さんの5人でプレイ。コースはジャンプ台あり、狭道ありとバラエティーに富んでいます。コースアウトしたり他人の駒をコースアウトさせると元の位置に戻されるため、他人を追い越すにはテクニックが必要です。

 左の写真は、先頭に立つNIKさんが狭道に自分の駒を止めて、大技狙いを行っているところです。コースアウトしたら元の位置に戻るというルールを逆用し、思いっきり駒をはじき、成功すれば、それで良し、失敗しても元の位置に戻るため他人は先に進めない。他人がNIKさんの駒を進めてくれたら、それはそれで良しという、どう転んでも構わない素晴らしい一手です。

 この作戦が功を奏し、NIKさんが逃げ切るかと思われましたが、ジャンプコーナーで着地に失敗、三島さんに交わされて2着に終わったようです。


●Acquire(AVALON HILL)

 私が1830の次に好きなゲーム。下手だけど好きで好きでしょうがない。今日も、「わざわざいつでもできるゲームしなくても・・・」という声を振り切ってプレイを行いました。上野(貴)さん、安達さん、いわたさん、三島さん、と私の5人でプレイ。

 写真の局面は終盤の図です。ボードの左下端に寂しく佇んでいるインペリアルに注目して下さい。これは、私と三島さんでインペリアルを潰した後、大量の株を保持していたのを咎めるために、いわたさんが、お仕置きをしたため、こんな僻地で経営する羽目になってしまいました。この一手のおかげで私と三島さんの株が寝てしまい、戦線から離脱していまいました。

 勝負はアメリカンの筆頭株主であるいわた氏と、フェスティバルの筆頭株主である上野(貴)さんの一騎打ちとなりましたが、終盤、「7I」のタイルを持つ上野(貴)さんが、再度の設立を夢見て株を保持したのを、私が野望を打ち砕く「8H」をプレイしたため、株が紙屑になったのが大きく、僅差でいわた氏が勝利しました。



とんぼり通信、いかがでしたでしょうか?また、三島さん宅でプレイされる事があれば報告したいと思います。


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