KGC通信(99/4/24) 第3号

KLUNKER
不思議な味わいを持つカードゲーム。お宝カードを4枚揃えて換金し、より多くのお金を稼いだ人が勝ちになるゲームです。

カードは手札から場に出すか、自分か他人のショーウィンドウからカードを購入して4枚揃えるのですが、場にさらしたカードが1種類の時は4点獲得しますが、2種類の時は3点、3種類は2点、4種類以上は1点しかもらえません。

ですので、当然場にプレイするカードの種類を絞らざるを得ないのですが、プレイヤーは「自分のショーウィンドウにカードがある場合、必ず1種類はショーウィンドウに陳列したカードを購入しなければならない」ため、規格外カードを購入する可能性があります。また、プレイカードが少ないと補充カードも少ないため、手札がまわりません。

ショーウィンドウのカードは自分で買うと無料ですが、他人に買ってもらうと、1点貰えるので、他人が欲しがるカードを陳列するのが基本です。但し、ショーウィンドウからの購入はカード公開フェイズにカードプレイをやめた順番に行うため、手番の関係で、自分で買う羽目になったりするので注意が必要です。

カードを裏返せばお金になる点や、交渉に失敗した時に自分で引き取るあたりは、ボナンザに雰囲気は似ていると思いますが、私はボナンザの協力プレイは苦手なので、こちらの方が評価できるゲームだと思います。
ところで、このお宝カードのうち、左の写真をみて何か連想しませんか?

向かって左側のカードは「サザエさん」。これは異論のない所でしょう(コブが多すぎるとの意見もありましたが)。

問題は右のカードです。私は見た瞬間、関JAGAのB会員のとある方を思い出しました。一応名前は伏せておきますが、ほんとソックリです。


POOL POSITION
プールサイドにおけるデッキチェアの席取りゲーム。ゲーム終了時、より良い場所を占拠していた(高得点の)プレイヤーが勝ちになります。

プール(写真手前)に近いほど良い場所で、高得点になりますが、その分競争は激化します。

各プレイヤーは配られた1〜12の数字カードのうち、1枚プレイします。カードを一斉に公開し、一番大きな数字を出した人から、カードの数字に応じた場所に席取り(タオルを置く)を行います。

ただ、この数字というのは、自分がプレイしたカードの数ではなく、自分の次に大きな数字をだした人の数になります。例えば、「12」「6」「3」と場に出た場合、12を出した人は6点まで使って席取りができます。3を出した人は12点になります。

席はプールサイド程ポイントが高いのですが、その分置くのも困難で、遠い場所は1点で置けるのに対し、手前側は15点無いとタオルが置けません。

「カードは12点までしかないのに、どうやって15点の所に置くのだ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、このゲームの特徴は、ポイントの貯留です。最大5点までポイントを貯留できます。これによって、最低10点あれば貯留を活かして15点の場所を確保できます。

どこかの列の席が埋まった後は、いずれかのタオルをプールに投げ込み、自分のタオルを置きます(このゲームで一番白熱する瞬間です)。

席が埋まった列には監視員が登場するため、無法状態は監視員がその列に到着するまでの間までしかできません。監視員は誰かがタオルをプールに放り込む度に前進し、3回放り込むと到着します。

監視員が来た後は誰もその列に悪さはできません。このようにして4人の(5〜6人プレイでは7人)監視員が来た時点でゲーム終了となります。

ルール説明を聞いた瞬間、これはいかにもWGG向けゲームという気がしました。やってみたら確かにその通りで、タオルの投げ合いになりました(これがまた痛快で・・・)。

15点の場所は非常に置きにくいですが、ここに置いたタオルを除去されるのは致命的になるので、私は他のプレイヤーの貯留状態をみた上で、合計して15点にならないカードを出す事に終始しました。このゲームは数字の大きいカードを使うポイントが結構重要になると思います。

監視員が登場した後は意外と結末が早く、あっけなくゲーム終了になるような気がしますが、手軽くいやらしいゲームを堪能できる貴重なゲームだと思います。


UNION PACIFIC
エアラインズの鉄道版。違いはというと、1829と1835の違い程度で内容はほとんど同じ。

全員初プレイでしたが、エアラインズ経験者ということで、初めてプレイしたという気がしません。

そんなUNION PACIFICですが、さすがは後発ゲームだけあって、改良点もあります。エアラインズではストライキ(※1)というルールがありましたが、これは苦労の割に効果が少ないため、ほとんどプレイされる事がありませんでした。

しかし、このゲームではそのストライキが、「2社のカードを1枚ずつプレイできる」に変更されています。これは2着取りや、同点に追いつかれた時の公開に効果的であり、本家エアラインズでも採用できる好ルールだと思います。


Union Pacific株の効果は?
このゲームのタイトルにもなっているUnion Pacific株というのが、オリジナルルールです。この株はボード上に置かれる鉄道会社とは別に存在する会社の株で、決算時に入ってくる収入が固定で決まっています。公開さえしていれば全員収入があるのも大きな特徴です。(もちろん下位では収入は少ないですが)

但し、1回目の決算では収入はゼロで、ゲームが進むにつれて収入は増加します。

写真は湖さんがUPを12枚ピロリロリンと株を一気に公開した瞬間の写真です。とりあえずゲームタイトルにもなっている株やし、買っとかなあかんでしょうとは局後の弁ですが、全20株中の12株はいかにも多すぎました。2位との差は5P程しかないため、そんなに株を購入する必要は全くありませんでした。

UP株については、順位間の差が少ない上、少しでも公開しておけばポイントは入るので、3位でいいや位の気持ちで株を買うのが良いような気がしました。

プレイしてみての感想ですが、新鮮味は全くないものの、エアラインズとほぼ同じシステムなので、アクワイア系のゲームが好きな人には自信を持っておすすめできるゲームです。

ただ、難点もあります。会社を識別する色が薄く判別しにくい上、引ける線路の模様も似ているので、プレイアビリティは著しく低下しています。ゲームシステムは改良されているだけにこれは非常に残念に思います。


EVER GREEN
これも白トビ写真になっていますね・・・。カメラ技術が未熟で申し訳ありません。

さて、このゲームは音楽をテーマにしたゲームで、人気歌手を多く呼びコンサートを開き、より多くの観客を集めるのが目的です。

まず目を引くのがレコードで、6種類の名曲が6枚あります。そして砂時計。プレイ時間を制限するもので、長考派の私にとっては非常に焦ります(笑)。

自分の手前に3枚のカードを置いてゲームスタート。カードは6種類あり、レコードに対応。自分の手番には1〜3のカードをプレイします。カードは自分でも他人でもどこにでもプレイできます。置いたカードは一番上に置かれるので、下のカードは効力を失います。

レコードはそれぞれのジャンルで一番得点の多い人の前に置かれます。プレイヤーは制限時間内に、カードをプレイしてより多くの歌手を集めるようにします。たくさん集まったら「コンサート」を開催します。

各プレイヤーは3回までコンサートを開くことができます。コンサートを開くと、プレイヤーはそのレコードの人気に応じたポイントをもらう事ができます。レコードには5〜12の数字が描かれていて、レコードがプレイヤー間を渡り歩くたびに数字が上昇します。人気が絶頂(12点)になった後は急落(5点)します。

この手のゲームは考え出したらキリがないのですが、制限時間の切り方が絶妙で、展開がだらける事もなく、ゲームの緊張感も増すので砂時計の採用は大成功といえます。時間に追われて、つい「コ、コンサート」と叫んでしまって、しまったぁぁぁと公開する瞬間は砂時計効果でしょう。

コンポーネント、ゲームパランス共最高で、最近のゲームの中では久々のヒット作ではないでしょうか?

(※1)ストライキ・・・鉄道会社のマーカーを裏向きに置き、ポイントを減らす作戦。しかし、これをやるためには鉄道会社の株を1枚しか出せない上、その効果も最後まで引ききる時しか発揮しない(それも1点だけ)ので、ほとんど忘れ去られたルール。


トップページへ戻る    一つ上のページへ戻る