尼亭ゲーム会レポート(2004/03/27) 第8号

先週に引き続き、レンチャン開催。京橋WGGの興奮が今、蘇る。

たぶらか/イエローサブマリン
イエサブオリジナルの推理系カードゲーム。

12種48枚のカードから1枚を裏向きに置いて、このカードを当てた人が勝ちになります。推理系よろしく、カードを見れる人は当たれば勝ちですが、はずれたらゲームから離脱します。

手札に2組揃うと、カードを場に出します。4枚場に出れば、そのカードは当然推理対象からはずれる事になります。

各プレイヤーは、カードを1枚裏向きにプレイして、そのカードの名前を告げ誰かに手渡します。宣言カードは嘘を付いても構いませんが、手持ちのカードのものでなければなりません。

宣言する時点で、少なくとも1枚は持っている・・・。他の誰もが持っていなければ、そのカードが当てるカードという事になります。

カードを渡された人は、受け取らず他人に渡すこともできます。誰もが受け取らなかった場合、出した人に戻ります。

カードをもらった時点でペアになると、そのカードを場に出さなくてはなりません。この手のゲームは手札が減らすのが目的のゲームが多いのですが、このゲームでは手札が減る=宣言できるカードの選択肢が減るという事になります。

プレイヤーは自分の番でなくても、わかった時点で”たぶらか”宣言を行う事ができます。当然失敗すればゲームから抜けなければならず、慎重にならざるを得ません。ただ、手札が減った結果、1枚も無くなってしまった場合は、強制たぶらかになります。我々の間では、たぶらか宣言の事を「パリ挑戦権獲得」と呼んでいました。

場に2枚出ていて、自分が所有しているカードで他人からのコールが無ければ「たぶらか」カードの可能性があります。これは、自分しか知らない”情報”ですから。そのため、このような状況に持っていくようプレイヤーは他人の手札を枯らしたり、4枚のありかが見えたくずカードを他者に押しつけようとします。

bone5さん、danzigさん、MIZさん、姉御、私でプレイ。

カード枚数が少なくなったbone5さんは、積極的にカードを取りに行きますが、それがペアになったりと悪循環。結局ラス1となり、最後のカードをMIZさんにプレイします。MIZさんは、これを受け取りbone5さんが、パリ挑戦権獲得!(チャンチャーチャチャーチャチャー)。最終問題に見事失敗し、一抜け。

次に挑戦したのは姉御。これも私の隠しカードを見抜けず、二抜け。姉御は保有カードがあったので、カードを分配し、私とMIZさんのサシ勝負。ここで私に手番が回ってきたのが幸運でした。互いに全てのカードが見えているので、ここでたぶらかするしかありません。今まで、何度もMIZさんが宣言しながら、他の人からの宣言がなく、私が所有していないカード「月に別荘を持っている」がたぶらかカードである事が100%わかりましたので、私が宣言して、勝ちました。

ルールを聞いただけでは、大したゲームじやないかなと思っていたのですが、良く考えられた通向けゲームではないでしょうか。またプレイしたいですね。

METRO
私のリクエストでプレイが実現しました。こういう懐かしいゲームはなかなかできませんからね。そう考えると、bone5さんの存在は非常に大きいです。いつも本当にありがとう、bone5さん。

鉄道系ゲームだけど、全然軽いゲームです。過去のレビュー参照。

ボードの端に位置する列車の路線は、伸びにくく、低得点で終わりやすいもの。まずMIZさんの路線が2点で完結させられた事で、MIZさんは「一台目の列車は2点で終わろうよ」運動を展開します。

この手のゲームは、目立つと叩かれるので、ある程度協調プレイをしないと勝利はおぼつきません。

MIZさんは被害者であるとアピールしつつ、他人の列車を2点で止めます。「私は一台しかしませんよ。全ての列車に対して2点にするつもりではありませんと、自分に批判が集中しないように世論誘導を行います」。

Danjigさん、姉御も、タイルを出す度に、「やっぱなー、ここでこれ出しとかんと、中央に行かれへんのよ」とかいちいち言い訳をして、ヒネタイルを出す姿が非常にほほえましい。

一方私はというと、比較的中央に伸びるタイルが多かったので、自分の事だけ考えて、目立たぬように、そぉーとプレイを続けていきます。他人同士でつぶし合いが続き、私のタイルが思いの外順調に伸びていきます。この辺りから、姉御が執拗に、「上野さんを止めなあかん、止めなあかん」と私を叩きにきます。

ゲームも終盤に差し掛かると、高得点ゾーンというものが形成されます。ここにアクセスできると、ブロック崩しで空いた穴のごとく、ぐるぐる路線を回り続け、高得点が獲得できます。ここにつながれては、一発逆転が狙えるのですが、各プレイヤーは都合の良いタイルが無く、どう置いても私がおいしくなるタイルしか残っていないのが幸運でした。姉御の法度置きで、私が何もしないで30点路線が確定、そのままブッチ切りで勝利しました。

シンプルなルールで誰にでも楽しめるゲームです。初心者はもちろん、鉄道ゲームアレルギーがある人は是非このゲームやってみて下さい。本当に面白いですよ。

SQUAD SEVEN/FOXMIND GAMES
密林のジャングルを舞台に、インカ帝国の財宝を出来るだけ持ち帰る事が目的のゲーム。所要時間17分。

どうして17分かというと、このゲームはCDを使ってプレイするゲームでCDの演奏時間が17分だからです。

CDには、ジャングルらしく動物や小鳥の声が流れています。時間の概念も存在して、昼の音や夜の音があります。その他、悲鳴がときたま聞こえてきます。

プレイヤーは山からカードをめくり、それが財宝カードなら早い者勝ちで獲った人がもらえます。但し、カードに蛇が書かれていたらお手つきになります。また、財宝には昼の財宝と夜の財宝があり、前述のCDから流れているBGMが昼の時なら昼の財宝カードを取らないとお手つきになり、ライフを失います。

あと、写真にあるように、銃が登場します。恐竜カードが出ると、銃で的(恐竜)をねらいます。音楽で、悲鳴が聞こえてくるまでに当てないと、ライフを失います。

このようにしながら、CDが流れている間(最後はヘリコプターの音が聞こえてきます)に一番多くの財宝を集めたプレイヤーが勝ちになります。

CDを使うアイデアは斬新で、音を聞き分けるというのは新たなゲームの可能性を教えてくれた気がします。しかし、山から引いたカードの先取りルールが根幹にあり、グラフィックと音楽とキャラクターは抜群だけど、シナリオがショボいアドベンチャーゲームをプレイしたような感じなのが残念です。


Die Fugger/Adlung spiele
フリンケピンケ風ゲーム。

各プレイヤーはカードを順番にプレイしていき、同じスートが5枚出た時点で決算となります。5枚出たスートは5ランク価値が上昇します。以後、そのRoundにプレイされた枚数の多い順に、上位3スートはプレイされた枚数だけ価値が上昇します。

上位3スートに入らない(プレイされた枚数の少ない)スートは価値が1ランク下がります。カードの価値(ランク)は1〜9です。仮にRound開始時が価値が4だったスートが5枚プレイされた決算カードだったら、価値は9(最高)になります。

但し、上昇した結果、ランクが9を超えた場合、カードの価値は1になります。カードの価値が1だからといって、9には下がりません。

つまり、ターン開始時価値が4以前であれば、安心してプレイできますが、5以上だと、紙くずの1になる可能性があります。(これを整理ポスト入りと表現していました)

あとの特徴はバラの模様が描かれたカードと伏せカードです。バラカードは、そのスートが3枚以下なら得点が倍になります。伏せカードというのは、最終Roundに得点が倍になるカードです。但し第2Roundまでしかプレイできません。

このゲームはカード引きもユニークです。通常、ターンの最初か最後にカードを引くものですが、このゲームはカードを引くにも1アクションかかります。つまり、カードを引いたらプレイは出来ない(当然、決算時に自分の場に出ているカードが少ない事になる)ことになります。

そこで重要なのが商人カードの存在です。商人カードがいれば、次Round開始時に通常補充できる2枚の他に更に2枚カードを引けます。商人を2枚プレイすれば5枚カードが引けます。カード引きにコストが発生するゲームにおいて、1枚=1TURN分の価値がある商人カードは貴重です。

商人カードは運の要素が強いので仕方ないとして、伏せカードをどう扱うかです。2Roundまでしかプレイできず、各Round1枚しか伏せられないので、最大2枚までの枠がある訳ですが、これをどう扱うか。

bone5さん、姉御、danzigさん、babuさん、MIZさん、私でプレイ。

第1Roundは決算に突入したカードは1点になるので、自分の資産を守るプレイヤー以外は9点になる可能性が高いと踏んで、伏せを見送ったのですが、結果的にこれが失着になりました。

そう、バラカードは4枚以上プレイされると倍にならないので、確実に倍になる伏せカードは非常に重要だったのです。うまくいけば18点とれる訳ですからね。

結局、伏せカードを行わなかった私と姉御が最下位に沈み、商人を活用したbabuさんが勝ちました。

プレイ開始するやいなや、Danzigさんから、これ面白いなあの声が。私もやってみてそう感じました。ただ、姉御が「このゲーム面白いけど、カード枚数少ないので、シャッフルが多すぎるのが難点やね」とつぶやきました。1〜2分後、bone5さん「あっこのゲーム4人までやった(笑)」。そりゃ足らんわ。

でも、ゲームが破綻する事もなく、4人までにするのはもったいない、是非2セット購入して6人でやろうというゲームショップ孝行の意見が大半でした。

このゲームは定番としてプレイされていくのではないでしょうか。


Bang!(davinch)
最近よく見かける、ワーウルフ系ゲーム。

各プレイヤーは裏向きに役割カードを引き、保安官/ならず者/裏切り者のいずれかになって、自分のミッションを達成しようとします。

各プレイヤーは、今度は表向きにキャラクターカードを引きます。このキャラクターカードには様々な特殊能力を持っています。通常のゲームでは、役割とキャラクターが同じ事が多いのですが、それを分けている事で、ゲームのバリエーションが広がっています。

各キャラクターにはライフポイントが書かれています。これを失うとゲームから離脱します。ライフポイントは手持ちカード枚数も兼ねているため、死期が近づけば、やれる事も少なくなるという、リアルな設計になっています。

私の役割カードは、ならず者。保安官を殺せば勝ちという単純な勝利条件です。キャラはライフが3しかないものの、他人からの攻撃時、射程が+1修正されるというディフェンシブなキャラです。

このゲームでは、射程という概念があり、両隣に座ったプレイヤーが射程1で、以後順番に増えていき、対面が一番射程が遠い設計になっています。遠方を打つには、武器カード等のアイテムを手に入れないと攻撃できません。この辺りのこだわりも良いですねー。

両隣に座るプレイヤーは、素手で打てます。私の右隣は保安官のbabuさん(保安官だけは、公開)なので、ミエミエですが攻撃します。ただ、babuさんは攻撃/防御カードの組み合わせを自由に使えるという凶悪キャラだったため、手持ちの(枚数が多い)攻撃カードで防御します。

私の左隣のDanzigさん(裏切り者)は、保安官を狙った私は敵キャラなので、私を攻撃したいところなのでしょうが、射程距離外のため、仕方なくMIZさん(ならず者)を攻撃します。MIZさんの左隣の姉御(保安官補佐)は、bone5さんを監獄送りしようとしますが、「こういうゲームでは上家を狙うのがセオリー」とか、「出所したらお礼参りする」とか恫喝、これにビビった姉御がMIZさんを攻撃し、MIZさんは挟み撃ちにあって、苦しい展開。

bone5さん(ならず者)は、3枚カードを引いてその中から好きなカードを選択して、残りを山に戻すというキャラクターでした。これは、好きなカードを選べるというメリットも多いですが、次の手番のbabuさんにショボいカードを引かせるという無言の圧力がありました。

射程1の両隣のならず者に囲まれたbabuさんは最強キャラをもってしても、これに抗えず、あえなく死亡。ならず者側の勝利となりました。

万人受けするゲームでは無いかも知れませんが、なかなか楽しめるゲームだと思います。

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