アグリコラ会(2019/11/02)

Blackout: Hong Kong [BGG]

パンデミックみたいな災害復旧協力ゲームかとおもったら全然違うゲーム。YOKさん、たまさん、うっちー、私の4人。

基本的にはデッキビルド系。面白いのが、捨て札が1つのディスカードパイル(以降:パイル)ではなく4種類あること(初期は3つまで)。始めは3枚カードをプレイして、プレイしたカードがそれぞれの対応するパイルに流れていき、手札枚数が所定以下になると一番多いパイルから回収します。

このゲームの肝は目的カードの達成で、目的を達成すると、そのカードが手札に入り、報酬としてボード上の対応するマスにキューブを置けます。これがエリアマジョリティの決算システムのようになってます。

目的カードを達成するにはリソースが必要で、それを集めるのですが、ここにも工夫があります。通常ですと、木とか石とかもらえるリソースが描かれたカードがあり、それをプレイする事でリソースをもらうっていうのが一般的だと思うのですが、このゲームでは赤・青・黄の3種類のリソースカードがあり、それぞれの対応するリソースが何なのかは毎ラウンド振る各色ダイスで異なります!

たとえば、工具2と本1で目的達成するカードがあったとして、ダイス目が食料と救急箱と水かも知れません。但し、そのラウンドのリソースは対応するロンデルに置きます。欲しいリソースとの差分をトラックを支払う事で吸収できます。つまりトラックさえ支払えば、ダイス目の調整ができる訳です。

トラックはVPを支払う事で入手できますが、このトラックは先ほど冒頭で触れた報酬でも活躍します。ボードに配置するキューブは、色違い〇□◇△のような地形のところに置き、それぞれが3〜7の区画で区切られています。ここが全て埋まると決算発生です。「目的達成して、そこにキューブを置けば良いんでしょ」かと思うとまたここにひねりがありまして、せっかくの報酬も既に配置している自分のキューブに隣接するところにしか置けません。で、置くために必要な空きマス分、トラックを払わなければならず、足らなければVP削っても支払えという非道の掟が。こんなん報酬どころか罰ゲームちゃうんかとも思えるルールですが、目的カードはやみくもに達成できるわけではなく計画的な利用が必要という事です。

先着で同じプレイヤーのキューブで区域全てを配置できるとその区画に家駒を置くことができるのですが、こうする事で、テラミスティカやグレートウエスタントレイルのように隠れていた能力を使用することができます。この能力を行使できるのはラウンド終了時の手札補充フェイズのみです。

なので、目的カードを達成できるようなカードを購入し、それを達成するリソースを集め、達成してデッキ強化とキュープ配置し、手札補充時に特殊能力行使・・・の繰り返しです。手札補充は初期は4枚以下にならないと補充できないので、手札が増えすぎるとせっかくの手札補充フェイズが行使できません。とはいえ、手札補充しても序盤目的達成ができないうちは行使できる特殊能力が無く、単なる手札補充に終わってしまいます。

目的カードには4つあるパイルのカード構成を求めるのも多いです。たとえば捨て札が赤赤黄黄等です。特定のパイルに意図するカードを持っていくようなマネジメントを求められます。このような4種コンプは非常に難しいです。1ラウンドには各パイル毎1枚しかカードを配置できないため、数ラウンドまたがりでないと達成できないという事もありますが、それ以上に手札補充フェイズで4枚以下になると、一番捨て札の多いパイルからリセットされてしまうので、志半ばで強制リセットされることもしばしば。

但し、上記のような捨て札はコンボ可能です。つまり、ある目的カードが赤赤黄黄で別のカードが赤赤黄の場合、目的達成してもカードがリセットされるわけではないので、赤赤黄で達成した次のターンに赤赤黄黄達成する事で、少ない労力で多くの成果をもらうことができます。なので、自分の捨て札の状況に合わせたカード獲得も求められるわけですね。このように捨て札に意義を持たせているところはすごいと思います。

今回全員が初プレイで手探りで進めていたため、時間切れ途中終了となってしまいましたが、これは是非とも再戦したいゲームです。YOKさんに、いやあこれは素晴らしいゲームですねと聞いたところ、このゲームはグレートウェスタントレイルのデザイナーなんですね。グレートウェスタントレイルといえば、私のベスト5に入るだろうゲームなので、どおりで面白いわけだ。もっともスカイ島もそうらしいので、全部が全部自分に合うという訳ではなさそうですがw、ウォッチしていきたいデザイナーですね。



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